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多分、碧に聞いても誤魔化されるし、これは直接Aに聞くしかない。俺は落ち着かない気持ちで1人、Aの帰りを待った。
夕方、ガチャリと玄関を開ける音がする。
『ただいまー…あれ?薫帰ってきてたの?』
と玄関からAの声が聞こえる。
『薫ー?いるんでしょー?』
と言う声と共に足音が近づいてきて、リビングの扉が開く。
『あ、いた。いたなら返事くらいしてよー』
「ごめん、お帰り」
『ただいま……え、薫なんか怒ってる?』
俺の異変に気づいたAは様子を疑うように俺の顔を覗き込む。
その心配そうな顔を見ると、嘘なんじゃないかと思ってしまう。だめだ、ちゃんと言わないと……
「A、今日碧と出かけてたよね?」
『え、なんで知ってるの……』
俺が聞くと明らかに焦った様子のA。
「2人でどこ行ってたの?」
『べ、別に私が誰とどこ行ってたっていいじゃん。』
明らかに隠してるでしょ。
「それに、A最近よそよそしくてなんか変だし」
『そんな事ないよ……!!さっきから薫何が言いたいの?』
もうだめだ、聞けば聞くほどその証拠が揃っていく。信じたくない……
しかもよりによって碧?なんで……
「正直に言ってよ、碧と浮気してるんでしょ……?」
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作者名:Uren | 作成日時:2023年2月21日 17時