____…第47話…____ ページ47
!!
思い出した。レトルトさんが、私の部屋に勝手に入って来た…とき……
まさか、あれを聞かれていたなんて、恥ずかしすぎる。
そして、訪れる静寂。
……言おう。言ってしまえ、緑川A。この、目の前の鈍感アホ王子様に、言ってやれ。
「ヒラさん。」
「へ?久しぶりに名前で呼ばれた…」
「私、あなたのことが好きです。」
そう言うと、いきなり顔を真っ赤にさせ、私からシュバッと離れた。
「いいいいきなり何!?やめて!?心臓が痛くなるの!!」
えぇ……笑ったり怒ったり叫んだり、情緒不安定なの……?
「…初めて会った時から、あなたの笑顔が、大好きでした。」
「お菓子ばっかり食べるところも、皆を思って行動してくれるところも、
女の子っぽいところも、不器用で素直じゃなくて、なかなか自分の気持ちを表現できないところも。」
「全部、大好きです。」
私、顔が赤い?体が震えている?そんなの関係ない。
やっと、やっと言えた。
ずっと言いたかったこと、言ってやったわ。どんどん顔を赤くして行く彼は、深呼吸し、私を抱き寄せた。
「たっ、多分、僕も好き……」
「え、多分…?」
「い、いや!!好き!!大好き!!秘書の全部が大好きだったんだと思う!!」
国王が叫んだ。
その瞬間、草むらから、何かが飛び出して来た。
「うぇえええいっ!!やったねヒラくん!!緑川ちゃん!!」
「ヒラさん。おめでとうございます。」
「うっ……俺、Aちゃんにフラれたってことやんけ……」
うおおおお
平和王国の皆様!?
ピューピュー口笛を吹くPｰPさんと、無表情で拍手するつわはすさん。
泣きながら蟹を抱きしめているレトルトさん。
すると、木の上からも誰か降りてきた。
「おー…頑張ったな。A。」
キヨ……何か、寂しいというか、罪悪感がのしかかってくる。
するとキヨは、そんな私に気付き、デコピンして来た。
「シケた面してんじゃねえよ。言っとくけどな。俺はお前に未練なんてねえからな。」
ため息をついて、頭をワシャワシャ撫でて来た。
「今まで通り、キヨに話しかけていいの!?仲良くしてくれるの!?」
「あたりめぇだ。話し掛けろ。俺が寂しくて死ぬわ。」
「ふふっ。キヨには俺がいるじゃん。」
「きもいわ ドM執事。死んどけ。」
フジさんがニコニコして、立っていた。ドM…?
「とにかく。幸せになれ。じゃないと殺す。」
私とヒラさんの肩を掴んで、歯を見せて笑った。
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あみ - 本編最高すぎてこちらも読ませていただきましたが、、、いや本当に神です以上！！(?)本当に好みというかなんというか。ヒ.ジ.キ.の小説で一番好きかもしれません。こ.ーす.け.をのけ者扱いにしているような小説が多いイメージがあったので。この小説が本当大好きです！ (2021年7月25日 14時) (
レス) id: 2c5fd51ba4 (このIDを非表示/違反報告)
みー - すごく、すごく良かったですっっっっっ...！(大号泣) (2019年11月22日 7時) (レス) id: 7c0d6b05b3 (このIDを非表示/違反報告)
かえで@utaitelove(プロフ) - もう最高です…！！感動したと思ったら次はキュンキュンしてほんと私の心臓どうしてくれるんですか！影葉さん最高です( ；∀；)他の作品も全部読ませて頂きましたがほんとに天才ですね！？これからも頑張ってください (2019年1月1日 21時) (レス) id: a0615ac09b (このIDを非表示/違反報告)
アンジ* - 今になってもずっと読んでます！狂った国の王子様、こーすけが出てきたシーンで大号泣してしまいました。番外編、ぜひ読みたいです！影葉さん、感動をありがとうございました！ (2018年8月20日 20時) (レス) id: a0d4f82c90 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - ヒラ可愛い！死にそう！ (2018年2月3日 5時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影葉
| 作成日時：2015年12月5日 14時
