____…第30話…____ ページ30
「いや、やっぱり恥ずかしすぎるので降ろして下さい!!走ります!!」
「ああ、そう?」
別に足を怪我している訳でもないのに、なぜ急に抱っこしたのさ。この人は。
ていうか、ニコニコして…絶対楽しんでるよね。国王。
そして、二人で走り出す。
多分、国王の方が足は速いんだろうけれど、私の遅さに合わせてくれるんだろうな。
うーん。国王、オカマって訳じゃないけれど、どこか走り方が女の子っぽい。
可愛いしいいのだけれど。
「今、失礼なこと考えてたでしょ。」
「え!?いや、全然!!」
「『女の子みたい』って言われ慣れちゃったし、別にどうでもいいんだけどね〜。」
なぜ、ピンポイントで考えてた事が分かるの!?
そして、動きは素早いのに、性格と話し方が のんびりすぎる。
…あ。なぜか今のタイミングで、あることを思い出した。
「国王……」
「ん?なーに?」
「…役立たずで、すみませんでした……!」
「…え?」
「そっ、その…朝、国王に言われた事を思い出して……確かに私、人に頼りっぱなしでした。
フジさんにお仕事全部任せちゃったり、今も、みんなに迷惑かけて…
私の存在事態が、国王のストレスになってるんですよね…本当に、すみませんでした。」
走りながら、下を向いて謝った。
自分で言って、傷付くとはバカだ。視界がボヤけて、床が見えない。
それでも、走り続ける。
もしかしたら「迷惑だから、秘書を辞めて、城から出て行ってくんない?」とか言われるかもしれない。
国王にそんな事を言われたら、さすがに立ち直れない。首吊りロープを用意する。
前を向くと、大きな扉があった。国王に泣き顔を見られたくなくて、勢いよく扉を開ける。
と、同時に、後ろから腕を強く引かれた。
え!?
「秘書……それ、は……………」
そう言いかけた時、私の後ろを見て、国王から笑顔が消えた。
そして、だんだんと、彼の表情が暗くなって行く。
え?さっき開けた扉の方を振り向いた。
階段の頂上にしゃがむ男。暗い部屋に、十字架のネックレスが光る。
暗い緑色のYシャツに、血のような赤いネクタイ。黒いシルクハット、黒いベスト。
そして、右手に蟹の足を持って、ムシャムシャと食べていた。
誰……?
そして、視線を下に移すと、全身に鳥肌が立った。
「キヨ!!フジさん……!!」
床に倒れ込んでいた二人に駆け寄る。そして、キヨの体を揺すると、手に変な感触があった。
ぬめっとした……
血!?
そこら中が、血の海だった。
____…第31話…____ 作者は関西弁が分からないので、間違った使い方をしていたら すみません→←____…第29話…____
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あみ - 本編最高すぎてこちらも読ませていただきましたが、、、いや本当に神です以上！！(?)本当に好みというかなんというか。ヒ.ジ.キ.の小説で一番好きかもしれません。こ.ーす.け.をのけ者扱いにしているような小説が多いイメージがあったので。この小説が本当大好きです！ (2021年7月25日 14時) (
レス) id: 2c5fd51ba4 (このIDを非表示/違反報告)
みー - すごく、すごく良かったですっっっっっ...！(大号泣) (2019年11月22日 7時) (レス) id: 7c0d6b05b3 (このIDを非表示/違反報告)
かえで@utaitelove(プロフ) - もう最高です…！！感動したと思ったら次はキュンキュンしてほんと私の心臓どうしてくれるんですか！影葉さん最高です( ；∀；)他の作品も全部読ませて頂きましたがほんとに天才ですね！？これからも頑張ってください (2019年1月1日 21時) (レス) id: a0615ac09b (このIDを非表示/違反報告)
アンジ* - 今になってもずっと読んでます！狂った国の王子様、こーすけが出てきたシーンで大号泣してしまいました。番外編、ぜひ読みたいです！影葉さん、感動をありがとうございました！ (2018年8月20日 20時) (レス) id: a0d4f82c90 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - ヒラ可愛い！死にそう！ (2018年2月3日 5時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影葉
| 作成日時：2015年12月5日 14時
