武装探偵社には、一寸辛い過去がある。 (ページ10)

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事件ページ10

「莫迦兄…ッ！」

最後の抵抗だった。
異能の風で外へ押した。

其処で、力が抜けて床に倒れ込んだ。

芥川「Aっ！？」

「あく…たがわ…さん」

芥川「やめろ、話すな…」

「あり、がと、うございまし、た」

国木田「今与謝野先生を呼ぶ、待って居ろ」

「うう、ん、よば、なくていいです」

だって、だって

「もう、じかん、ないから」

織田「其れって…」

「さよ、ならです」

芥川「嫌だ、駄目だ、A！！！！！逝くんじゃない！僕らを置いて…！！」

嗚呼、此れだけは伝えなくちゃ。

「あく…」

違うな。

「龍之介、さん、大好き、愛してます」

芥川「今はそんな事どうでも良い！生きろ！頼む…僕もAが好きだ…！だから！！」

やめてよ。

やめて。

そんなこと云われたら、

「生きていたく、なっちゃうでしょ」

もう時間がないのに。

「やっぱり、死に、たくない、皆さんと、生きた…かった」

其処でボクは意識を手放した。