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事件前夜 ページ8
＿夢を見ていた。
お母さんがいて、お父さんがいて、お姉ちゃんがいて、院長先生もいた。
皆で笑いあって、遊んでいた。
お姉ちゃんである、よるが云った。
よる「A、お姉ちゃん達ね、何時までもお前を見ているからね。」
嗚呼、矢張り此れは夢。だって皆、
亡くなったから。
近々私も皆のようになるのだろうか。
よる「だからーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
目を開けると、見慣れた天井があった。
「…お姉ちゃん」
ひとり、何もない空間に向かって言葉を投げた。
「お姉ちゃん、お母さん、お父さん、院長先生…」
涙が溢れて止まらなくなった、５月８日午前３時。
散々泣いて、体の機能として泣くのをやめた、午前３時半。
もう眠れそうになかった。
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作者名：いちごあめ | 作成日時：2023年10月24日 19時
