北山さんとyummy!な関係

営業マン1 ページ9

ノンリアル





「こんちわー」









いつも通りの軽い挨拶で店に来た


営業の北山さん









「おー、みっくんいらっしゃーい。なんかまた焼けたんじゃない？」









「まじっすか、先週潜りに行ったからなー」









「まぁ、焼けてもいい男なのは変わんないけど」









「おばさん俺のことよく分かってますねー笑 あっ、それで今週の売り上げの話なんですけど・・・」









そう言って店の奥に入っていったここの店の責任者であるおばさんと北山さん









ここはそのおばさんが経営してる小さな惣菜屋さんで私も働いて1年が経った









店員は私とおばさんとあと2人だけで


その2人も子持ちの母だから

基本はおばさんと私の2人で店番をしてる








だからおばさんにはすっごくお世話になってて

ほんとに感謝しかない









北山さんは2年前からこの店の営業を担当してて

この店のお肉をいつも仕入れてくれる









北山さんの人柄のおかげか

仕事以外のことを話す機会も多くて、よくここのお惣菜を買っていったくれるお客さんでもある









「ありがとうございました！また明日も来ますね」









そう言って店の奥から出てきた北山さん








そのまま店のショーケースの前に来て








「今日は何にすっかなぁー」







って惣菜じーっと見つめる









「今の時期でAちゃんのオススメある？」









「んー、今だとやっぱりカキフライですかね」









「じゃあそれといつものやつ貰おうかな！」









いつものやつっていうのは

この店で1番人気のコロッケのこと




少し甘い味付けで、でもジャガイモの味もしっかりと感じさせてくれる






おばさん手作りでお財布にも優しいから

お客さんの中にはこれだけを買うために

来てくれる方も少なくない








「分かりました！」









そう返事して惣菜を袋に詰める








「うし、これで今日の仕事も頑張れるわ」









って北山さんがさわやかな笑顔で言った









その笑顔にきゅんってしたのは内緒









「はい、じゃあ午後のお仕事も頑張って下さい！」









袋とおつりを渡しながら私がそう言うと









「任せとけっ」








ってドヤ顔で言って店を出て行った北山さん









その姿があまりにも子供っぽくて









「ふふ笑」









思わず笑っちゃった

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