北山さんとyummy!な関係

＊ ページ26

「はいっ、頑張ります！」






次の路上練習が楽しみになった









ーーーーーーーー




「じゃあ、はじめよっか」






「はい！」







「その前に…Aちゃん髪切ったね」







そう、今までロングだった髪を

ばっさりボブにしてみた







髪を切ったことに触れてくれて


嬉しかった私は







「どうですかっ？似合ってます？」







って調子に乗って


北山さんに聞いてみた






そしたら








「うん、可愛い」








私の顔をじっと見ながらそう言った北山さん





こういう事さらっと言うからモテるんだよ







「へっ？か、かわっ…」






思ってた答えと違ってて

顔が一気にあっつくなった









「ふは笑 顔赤いよ、そんなんで今から運転できるの？」







って私をからかってくる北山さんに







「で、できますよっ」







ムキになってそう返した







「はい、じゃあライトつけて–––––」








そうして北山さんとの4回目の路上練習が始まった









「もうちょいハンドル切って」







そう言いながら私のハンドルを握る手に

北山さんの手が重なった








今日はなんだか

会ってすぐに 可愛い なんて


爆弾発言されたからか





いつもより心臓がドキドキしてる






あんまり集中できなくて

ふと北山さんの方を見ると


真剣な表情でこっちを見てて




びっくりしてすぐに前に視線を戻した








北山さんって色んなギャップがあるなぁ







ある時は

少年みたいな幼い顔で笑うし



時には今みたいな真剣な表情してるし




かと思えばただならぬ色気を放ってたり






あとはー・・・







「おい、今全然違うこと考えてるだろ」









「へっ？あ、すいませんっ」







なんで分かったの…

エスパーか何かなの？







って思ってると







「顔にやけてんぞ」








えっ、嘘でしょ…

無意識のうちに、にやけてたなんて


私やばいやつじゃん







「集中します…」







それからは反省して

北山さんの指示をしっかり聞いて

運転に専念した








「はい、おっけい。今日はこれで終わりね」









「はい、ありがとうございました！」









「ねね、俺さ、さっきAちゃんを初めて担当した時のことを思い出してたんだけど…」

＊→←車校の先生

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す