97.目撃談 ページ48
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そんな楽観的な回答に少しばかりイラついた。
ぽわぽわとした空気をまとうヒョンは、俺やマンネが抱えている感情を掴んではいないらしい。確かに、はぐらかしたのは俺だ。知らないほうがいい。そう思う。
だけど、何故か俺はヒョンに対して、イラつきを覚えているのは確かで。
矛盾した感情に戸惑う。
「僕、ビューティートーナメントでモデルやったでしょ？野菜の」
『はい』
「ステージでAさんもインタビュー受けて、それから一緒にステージ降りたんだよね。そしたら、ふらーっとどこかに行っちゃってね？」
『…はい』
唐突に話し出したヒョンは、少し不思議そうな表情だ。いや、今不思議なのは俺なんだけど。
「まあそこは気にしてなかったんだけど、自販機によったんだよそのまま。喉が渇いて」
『誰が？ヒョンが？』
「うん、自販機によったのは僕」
『いなくなったのもヒョン？』
「いやいやなに聞いてたの。フラッといっちゃったのはAさん」
ちゃんと聞いてよね、なんてプリプリしてる。いや、いつものあんただよ。なんて言葉は飲み込んだ。
「そしたらさ、EXO先輩といたんだよね、彼女」
『…え？』
「EXOの…、確かチャニョル先輩とセフンさん。なんか、すごい真剣そうに話してたから、自販機近寄れなかったんだよね」
『真剣な話…、』
「なんだったんだろうね。まあ、昔先輩たちのメイクしてたらしいから仲はいいんだろうけど。Aさんの話ってことでそんなことあったなあって思って」
ジュース飲みたかったのに！なんて、少しむくれているヒョンは置いといて。EXO先輩とAさんの関係は気になるところではある。
あんな美形揃いの集団、彼女なら喜んで担当するだろう。なのに、そんな天国とも言えるところを簡単にやめてしまうなんて。
ジョングクの顔がベストな黄金比率を持っていたとしても、そんなにすぐやめれるものだろうか。ノリにのっているトップアイドルともいえるチームの担当を。
それだけジョングクの顔がすごいのか？
いや、さすがにそれだけの理由でやすやすとやめれるわけがない。
あの人だって生活してるんだから。
そんなこと社会人としてありえないはず。
…たぶん。
考えれば考えるほど、その自信が失われていくのは仕方ないはずだ。
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さとう(プロフ) - 2年ぶりに覗いたらお話更新されてた…！ (2020年5月31日 2時) (
レス) id: 7a2ecf4d8f (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 更新ありがとうございます！面白すぎます。なんで投票一回しかできないんでしょう、、、すでに投票済みになってる。 (2020年5月23日 20時) (レス) id: 42e9c67f6c (このIDを非表示/違反報告)
♪♪♪♪ - すっごいおもしろいです！ 最高です！ (2020年5月22日 9時) (レス) id: 18287f45f1 (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅ - どんどん読み進めていくたびに引き込まれていきました、更新楽しみに待っています (2020年5月1日 11時) (レス) id: c991b8fbaa (このIDを非表示/違反報告)
2525(プロフ) - １番好きなお話です！更新すっっごく嬉しいです(T_T) これからも楽しみにしています☆ (2020年4月26日 17時) (レス) id: 58a0df5f9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：穂高
| 作成日時：2016年9月5日 22時
