love train (ページ30)

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"お前らその子から手離せ？"

普段の口調とは全く違う、怒りに満ちた声

予想外の人

『ジェシー、、、！』

「なに、彼氏？なら野放しにしちゃダメじゃーん。俺らもう貰っちゃった～」

誤解を生む言葉にジェシーの表情が更に曇る

「、、っざけんなよ！今すぐ離れろ」

違う、何もされてない

そう言いたいのに、、、

圧倒的な威圧感に声がでない

「そんなに怒って、この子びくついてるよ？」

「てめえらに言ってんだよ！今すぐ離れないとどうなるか分かってんのか？」

「そんな挑発されるともっと乗りたくなるのが俺の性なんだよなぁ」

そう言って今まで一線を超えてこなかった奴らが、Tシャツの中に手を入れてくる

『んん、やめっ、、』

感じたことのない不快感

鳥肌が立つ

ついに水着の下に手が入ってこようとしたその時、

目の前に真っ直ぐな拳が通り過ぎて、私を触る奴の顔はいつの間にか後ろに倒れていく

「痛ってぇ、、！」

「言ったよな？どうなるか分かってんのかって。」

殺気溢れたジェシーに遂に負けて走り去っていく

『ジェシー、、、、怖かった、、、、』

一気に力が抜けて崩れ落ちる

勝手に涙が溢れてきた

「ごめん、間に合わなかった。約束したのに」

さっきとは一変して、今にも消えそうな悲しい表情をするジェシー

『ううん、ジェシーは約束通り助けてくれたよ。ヒーローだった』

「結局守れてないからヒーロー失格だよ、」

あはは、笑えねー

いつものうるさい笑い声じゃなくて乾いた声に、こんな状況なのに不覚にもドキッとする

『さっきの人たち、貰っちゃったとか言ってたけど何もされてないから大丈夫だよ？』

「なんだ、そうなんだ、、、俺勘違いしてた、。でも傷つけちゃったね。ごめん」

『本当に、ジェシーは謝らないで？』

そう言うとジェシーは真剣な眼差しで私を見つめる

「ねえAちゃん、やっぱり好きだよ。でも俺じゃ駄目だと思うんだよね。それに俺でも慎太郎でもない人がいるんじゃないの？」

『なんでそう思うの？』

「見てたら分かる、それにさっき俺の知らない人の名前呼んでた」

あ、大我くんのことか、、

「俺、Aちゃんが幸せになれればなんでもいいや、って今思ったから。これからは応援したいんだよね。」

嘘つき、

それなのに

『ありがとう』

そう言ってしまう私は性格が悪い