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忙しい日々で2日なんてあっという間で。約束していた金曜日。前日からなるせさんから連絡は来ていて、私の家に心なしか近いところを予約してくれた。たまたまなのか、気遣いなのか・・・どちらにせよ、家から近いのはありがたい。


n【何時くらいになりそう?】


お店は20時に予約をしてくれているとのことだったが、確認の連絡がきていた。


【20時に行けそうです!】

n【うぃー。タメ口。ね】


とちょっとお怒りモードのようなスタンプも一緒に添えられていた。会社の人以外の人と金曜日に飲むというのも久しぶりだ。突発が入らないよう、極力静かに過ごすことに努めた。



***


時刻は20時少し前。ちょうどいい時間に着いた。なるせさんももう到着するとのことだったので、お店の前で待つことにした。


待つこと数分。


待ち合わせは久しくしておらず、何となく居心地が悪くてキョロキョロするも街行く人の目に止まりそうで、何とも手持ち無沙汰だった。紛らわすように特に調べたいことも無かったが、スマホでネットニュースでも見ながら周りの人の視線から逃げていた。


?「お姉さんなにしてんの?」


ん?私?ではないよな。勘違いだと思い聞き流す。


?「おーい?無視?」

『ん?わたし?』

?「そーそーw ひとり?」

『いや、人待ってるんで』

?「その人いつ来るの?」


しつこいなー・・・と思いながらあまり冷たくするのもなー。と葛藤しながらなんとかこの目の前のチャラいお兄さんがどっか行ってくれる口実がないか考える。先にお店入らせてもらえばよかったか・・・と後悔するも、なかなかどこかに行ってはくれない。本格的にめんどくさくなってきた時、


「何してんの?」


横から低く冷たい声が聞こえてきた。助かった・・・


?「ちぇ、男待ちかよ」

『すんませーん』


と言いながら2人並んで店に上がるエレベーターへ向かった。


n「遅くなってごめん。大丈夫だった?」

『全然大丈夫だよ!ナイスタイミング!』

n「いや、もっと早く来てれば・・・」


と申し訳なさそうに下を向くなるせさん。


『別に何かされたわけでもないし、ほんとに気にしないで^^

 いっぱいのもー^^』


そう伝えると、いつものように、ふっ、と笑い、緊張の糸もきれたようだった。

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作者名:カニカニハンマー | 作成日時:2022年6月13日 22時

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