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17話『黒の時代2』 ページ17

「Aは!?」

医務室に太宰の声が響いた。

「太宰幹部。 今は眠っているだけです。何日か後には目を覚ますでしょう」

医務班がそう言ったので一安心した太宰はすぐにいつもの雰囲気に戻った。

「そう。それなら良かった。


それで...Aと任務に行った人達 何処にいるか分かるよね?」

端に立っていた黒服にそう聞くと黒服は冷や汗を流した。

「A様と任務に行った方は首領に呼ばれておりました。」

「分かった。

私が戻ってくるまでAの事 宜しくね」


太宰はそう言い残し医務室を出た

エレベーターに乗り最上階に着くのを待っていた。



その顔には表情が無く 事情を知らない人が見たら
恐怖で1歩も動けなくなるだろう。


事情を知っているものが見ても恐れる事は確かだが

"太宰幹部は冷酷だが 妹君のA様にはとても優しい"と言われているので見ていて恐怖は感じない。


只、妹に危害を加えた人は別として。





エレベーターが最上階に付いた音が鳴った。

太宰はノックすらせずに首領室のドアを開けた。

「おや太宰君。丁度よかった今 呼ぼうとしていた所だったんだ」

椅子に座っているのはポートマフィア首領__森鴎外


そしてその前に青ざめた顔で立っているのは任務に行った部下


「首領 この人達ですか?」

「そうだ。

今回の件はAちゃんの兄の太宰君に任せようと思ってね」


今回の件...とは 部下達の処罰 という事だ。


Aは愛想も良く12歳と言う所もあり


首領に大変 気に入られていた。


首領のお気入り 更に幹部の妹を怪我させたとなれば只ではすまない

その事を部下達も理解していた。

「...こいつらの上司はAなので 処罰するかは
Aに任せます。」

「太宰君ならそう言うと思っていたよ」

そう言われ部下が安心したのもつかの間

処罰のするかは任せると言っても 妹に重症を負わせて黙っている兄ではない。

「君達は何を安心しているんだい?

処罰はAに任せるが...

私の大切な妹に怪我をさせて 何もされないと思ったのか?」

ピシッと空気が凍るのが分かった。



「何故、大の大人が12歳の少女に守られているんだい?



答えてくれよ。


何故、君達は6人も居るのにたった一人の上司も守れないのか」


何も言わない部下達に太宰は溜息を付いた。

「君達はAに合ってないよ。Aにはもっと優秀な部下を付けるべきだ。



そうだ。君達 今日から私の部下ね

私が1から鍛え直してあげるよ」

18話『黒の時代3』→←16話『黒の時代』



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yukinoyado(プロフ) - 和菓子さん» おぉ!!ありがとうございます!!更新頑張りますっ! (2018年5月6日 18時) (レス) id: fcd1afde8b (このIDを非表示/違反報告)
和菓子 - 1話1話、最後のまとめ方が凄い…! 更新待ってますね! (2018年5月3日 20時) (レス) id: de9df62b61 (このIDを非表示/違反報告)
yukinoyado(プロフ) - 夏咲 ゆきあさん» いえいえ。こちらこそありがとうございます! (2018年4月30日 17時) (レス) id: fcd1afde8b (このIDを非表示/違反報告)
夏咲 ゆきあ(プロフ) - twitterではありがとうございました。応援してます。更新頑張ってください! (2018年4月29日 23時) (レス) id: 9c923fb67a (このIDを非表示/違反報告)
yukinoyado(プロフ) - 凛歌さん» ありがとうございます!頑張りますっ!! (2018年4月29日 23時) (レス) id: fcd1afde8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yukinoyado | 作成日時:2018年3月31日 13時

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