太宰さんの妹さんは病弱なようで

６話「太宰さんと部下」 ページ6

中原さん達と別れた後､僕は探偵社に戻った。


太宰さんの部下と言っていた人 名前は聞き忘れたが中原さんの妹さんだろうか？

中也お兄ちゃんと言っていたから


でも、中原さんより太宰さんに似てるんだよなぁ...


包帯巻いてたし。


そして時折、"太宰さん"という前に"お兄"と言ったりしていた。

どういう事だろうか？


んーと唸っていると足音が聞こえた。


「おや敦くん。中にも入らず何をしているんだい？」

「太宰さん」

今までの事は考えるより太宰さん本人に聞いた方が早い！！

僕は太宰さんに聞きたいことがあるから と中のソファーに座ってもらった。

探偵社の中はみんな仕事の依頼に出てたりしていてとても静かだった。


「あの...太宰さんってマフィアの時に女性の直属の部下とか居ましたか？」

「何故だい？」

マフィアという言葉を聞いて太宰さんは少し顔を歪めたがすぐにいつもの笑顔に戻った。


「今日､ショッピングモールに行った時 中原さんと太宰さんの部下 と言ってる人にあったんです」

「あの蛞蝓と私の部下？

はて...私に直属の女性の部下に女性が居たかな。」

蛞蝓...？あぁ、中原さんの事か。

太宰さんは考え込むように下に向くとすぐに顔を上げた。


「その子は蛞蝓の事を何と読んでいたかい？！」

ずいっと顔を近づけられ後に下がる。

「あっえーと...中也お兄ちゃんでした」

「中也お兄ちゃん...。敦くん次､その女の子にあったらすぐに私に伝えてくれ」

「え？あっはい！」

そう言うと太宰さんは出かけて行った。









「結局､あの子は太宰さんの部下なんだろうか？」

静かな室内に僕の声だけが響いた。

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