太宰さんの妹さんは病弱なようで

36話『本当のお出かけ』 ページ37

『お兄ちゃん...どう？』

「とっても可愛いよ！！」

あれから数分間 鏡花達に服を選んでもらった。

私が選ぶと自然的に黒色になるから...ね。


鏡花達が選んでくれた服は

白色のオフショルダーに
赤色のミニスカート，ロングブーツ，白色の長めのコート

コートだけは私が選ばしてもらった。

"内ポケットがあるの"を着たかったから。



それにいつもあまり気にすることがない髪は
ナオミさんが編み込みにリボンを絡ませたりして
綺麗にしてくれた。

普通の女子高生はこんな感じなんだ...



「Aはスタイルがいいから何でも似合って
とても楽しかったよ」

「そうですわね！」

「だってさA。良かったね」

『うん...ナオミさん与謝野さん鏡花 ありがとうございました』

いつもと違う格好って気分も上がるしこんなに女性の人達とこんなに話したのは凄く久しぶり。

姐様とも話すけど姐様は幹部だから忙しいし
私も中也お兄ちゃんと殆ど一緒に任務に行くから
なかなか時間も合わなくて話す時間も凄く短いから
とても楽しかった。


「おい。太宰兄妹 さっさと行かないと時間が少なくなるぞ」

国木田さんのその、言葉を聞いて時間を見ると今は11時半お兄ちゃんは私の手をひいてすぐに飛び出した。

「「行ってらっしゃい！」」

そう聞こえた後に探偵社の扉が閉まる音がした。


＊＊＊



『わぁ...人が多い』

ショッピングモールに着いての第一声がこれとなった。

「Aは人が多い所に慣れてなかったね」

『うん。この前にエリス嬢の買い物の付き添いに行ったけどその時も人が多くて目が回りそうだった』

あの時に敦くんと遭遇したんだよね。

「ふふっ...気分転換も大事だからね
時々、リフレッシュ出来るところに行くんだよ」

『分かってるよ』

まぁ...そんな時間があるなら書類仕事してるかなぁ


「さぁ！今日はAの行きたい所に行こうショッピングモールの外でも中でも何処でもいいよ！」

そう言いながら笑うお兄ちゃんは明るい笑顔だった。

私もこんな風に笑いたいなぁ...


『...お兄ちゃん私、甘い物が食べたいな！』

今さっき思った事をかき消すように私は少し大きな声を出した。

今まで沢山の人を殺 して来た私がそんな事を思っては駄目だ。


「甘い物？何処がいいかなぁ...

そうだ！敦くん達に美味しいクレープ屋を教えてもらったんだそこに行ってみよう！」



私の手をひいて進んでくれるお兄ちゃんは


私の唯一の光...かもね。

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