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オオカミとは違った優しさをもつトラ ページ13

「なるほど、つまりAは食肉したことが友達にばれて、しかもゆくゆくは自分から話そうと思ってたのに秘密にしてた形になってその友達に失望されたんじゃないかって不安なんだな。」
ビルはそうかと一回頷いて私に続けて聞いた。


「じゃあ、聞くけどよ。Aは食肉が悪いことだと思ってんのか?」
それは…

「分からない。でも友達は食肉を嫌ってる。だから私もすぐに打ち明けられなかったの。」
「ソイツは草食か?」
私は首を横に振る。

「だったらソイツがおかしんだよ。気にすんな、肉食獣は皆肉を食ってる。この学園のやつらもな。おマエが悩むことじゃねえよ。」
「おマエがソイツに合わせなくていい、ソイツがおマエを受け入れるべきなんだ。同じもの食ってなきゃ友達じゃいちゃいけねえってわけじゃないだろ?」

ビルが私の目をみてまっすぐ伝えてくる。
その考えが正しいか、はたまた間違ってるかなんて私には分からない。けど、今の私を肯定してくれる言葉たちは私をひどく安心させた。


「それに、話してみなきゃソイツがAを拒絶するかなんて分かんねえだろ。ほら、おマエと話すまでオレもおマエが一年だと思ってたし?」
まともなアドバイス。でもその中に笑いも交えて私に重すぎないように伝えてくれる。

「…それは、ビルの目がおかしいんでしょ。」
お礼を言うのが恥ずかしくて悪態をつく。

「いんや、Aは見た目で言えばけっこう童顔だぞ?」
そう言って私の顔を覗き込むビル。現実世界では童顔なんて言われたことないけど、獣たちの方がヒトよりも成長が早いからかな。

「っていうか、真面目に相談役してるけどアンタさっきまで何してたか分かってんの。」
「何ってナニ?」

「〜ッほんとバカ!」

私がそう言ってそっぽを向くと「怒んなよー。」とビルが笑う。


レゴシ君はもちろん大事でこの世界でできた一番の友達だけど、こんなに自然体で現実世界の友達と話してるみたいに話せるなんて初めてだな。
非常識なトラだけど、こういう明朗快活なところがビルのいいところなのかな。
会えてよかった。


「でもまだ最中の熱が収まらなくてさ、見ろよコレ。勃ってる。」
反射的にコレと言われた場所を目で追ってしまうとそこはこんもりテントが張っていて。



「馬ッ鹿じゃないの⁉こんなトラに悩みを打ち明けた私がバカでした!」

「そんな言わなくても良いだろ!生理現象だ、生理現象。」

「うるさい!いいからその状態で近づかないで!」

世話好きなゴールデンレトリーバーの助言→←非常識なトラは底抜けに明るい



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桜庭 - 続きはどうなりますか...! (8月3日 0時) (レス) @page23 id: b68e6ffcf4 (このIDを非表示/違反報告)
tsukishi773(プロフ) - くっ続きが見たいぃ" (2022年11月7日 9時) (レス) @page23 id: e89636a396 (このIDを非表示/違反報告)
レイカ - レゴシとの絡みに拝むばかりです… (2021年12月19日 2時) (レス) id: c7f724abcf (このIDを非表示/違反報告)
七瀬臨也(プロフ) - とても素敵な作品で続きが気になります( ᵒ̴̶̷᷄꒳ᵒ̴̶̷᷅ ) (2021年12月3日 1時) (レス) @page23 id: a0135bf0ac (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - 続き楽しみにしてますー! (2021年11月7日 17時) (レス) @page23 id: 67d2f217ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きの | 作成日時:2020年3月23日 10時

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