近くて、遠い。 -鮎川奏多- P2

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A「…ん、」









カーテンから差し込む光が
眩しくて。








布団を被る









…ん？










A「布団…？」









勢いよく布団から顔を出すと









奏「おはよ」









A「えっ？！」









まだ完全に開き切れてない目、





寝癖のついた髪









奏「ねむ。」









ベッドの脇に立ってた奏多は
ベッドに寝転ぶ









A「ち、近いからっ、」









奏「Aをベッドに運んだんだよ。俺優しいでしょ」









A「え、本当？」









奏「うん。」






奏「なんかわりーな、寝ちゃって」









A「ううん！大丈夫」









A「奏多は、もう大丈夫…？」







A「じゃないよね…」









優しく微笑むと






奏「さっき豪から電話きてたよ」






奏「仲のいい兄妹だこと。」






話を逸らすように





携帯を私に渡す。









A「あ、どーも。」









受け取って
豪からの着信を確認していたら







奏「…ごめん」









奏「Aが昨日泣いたの俺のせいだよな？」




奏「ごめん。」









___理由もわからないくせに






ごめん、なんて

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