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しばらく、2人無言で歩いた。
彼は私の手を引っ張りながらどこかに向かっている。


「あの」

「………」

「あの!!」

「…っ! sorry、手を離しますね」


ボッーっとしていたのか何回か呼んだ後、彼は私の手を離して立ち止まった。


「先程は助けていただきありがとうございました」

「こちらこそ、なんかすみませんね」


彼は少し気まずそうに目をそらすとあの…と、また呟いた。


「お礼と言ってはなんですが、少しそこのcafeでお茶をしませんか?」

「んっ??」


彼の指さす方を見れば、木が主体で作られた海の家のようなオシャレなカフェがあった。

ここは…!!


「ぜぜぜぜぜひ!! 行きましょう!!」



次は私が彼の手を引き、カフェに向かった。
ここは私のお気に入りの場所なのだ。

お気に入りと言っても、来たことがあるのは10回も満たないが内装はとても素敵で入ると店長自慢のコーヒーの匂いが香る素敵な店なのだ。


「いらっしゃいませー」


入ると店員がこちらを向きこんにちは、と言ってくれた。
覚えていてくれて嬉しい限りだ!


「素敵なところですね…」


ほぉ、と彼は先ほどとは打って変わって目をキラキラさせた。
どうやら彼も気に入ってくれたみたいだ。


「そうでしょう、私のお気に入りの所なんです!」

「そうだったんですね!」


私たちはカフェオレとミルクティーを頼み、少しだけの沈黙と再開した。
しばらくして頼んだものが運ばれてくると、彼は口を開いた。


「改めて、先程はありがとうございました」

「お姉さま方怖かったですね」


そう言うと彼はフフッと苦笑した。


「あの方達は少し前から話しかけてくださるようになったのですが、最近はしつこくて…」

「あぁ、顔いいですもんねぇ」


彼の仕草はまさに騎士だ。
丁寧な言葉遣い、立ち振る舞い、レディーファースト、とても普通の人間ではないと思う。


「夢ノ咲学院の制服ですよね」


かっこいいなぁ、と言うと彼はえっと目を見開いた。

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美駒(プロフ) - ひかりんさん» 本当ですか!キュンキュンできる作品がかければと思っていたのでとても嬉しいです、励みになります!ありがとうございます〜!! (2017年11月29日 0時) (レス) id: 46e50315c1 (このIDを非表示/違反報告)
ひかりん(プロフ) - ああもう凄くキュンキュンします!この小説読んでかさくんすきになりました!!これからも頑張って下さい!!! (2017年11月24日 23時) (レス) id: 059c997438 (このIDを非表示/違反報告)
美駒(プロフ) - わしゃもさん» 本当ですか! そう言ってもらえると頑張れます、ありがとうございます〜!! (2017年11月18日 14時) (レス) id: 46e50315c1 (このIDを非表示/違反報告)
わしゃも(プロフ) - すっごい面白かったです!続きが気になります~更新頑張って下さい!応援しています! (2017年11月18日 0時) (レス) id: 1e4db32e5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美駒 | 作成日時:2017年9月25日 20時

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