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「ありがとうございましたー」
今日も寒かった。
私は今、自分が経営してる小さなカフェで働いている。
甘いものが好きだった私は高校をでて専門に入りまず免許をとった。
それから経営について少し学んでやっちゃえー!と勢いそのまま開店したのだ。
まぁ立地もいい方なのでそこそこ繁盛している。
「店長ー! 今日はもうお店閉めます?」
「そうだね、雨降ってきたし人も少ないし閉めちゃおっか」
バイトの男子高校生池田くんが扉から外を見ながら私に伝える。
暗くなるのも早くなり、何故か今日は人もいないなぁと思ってたら近くで新星TRICKSTERの野外ライブがあったらしい。
ふむふむ、そりゃあ空いてるよな。
池田くんを上がらせて1人息をついた。
バイトの子を見ていると昔の私と司くんを思い出してしまう。
青春真っ只中、青い、甘酸っぱい。
自意識過剰な私はあの時の言葉が今も忘れられずにいる。
あの時あの距離を保とうなんて思わなかったら私と司くんは変わっていたのだろうか。
いやいやいや考えたくないー!!
ああぁぁぁ…
誰もいない店内で頭を抱えた。
なにか飲もう、そう思い厨房に入った。
カララン
閉めたはずの扉のベルがなった。
えっ、私閉め忘れた?
クローズってやったっけ??
泥棒???
焦りで頭がぐるぐるするが、これは一大事。
そんな、私は今日25年という短い生涯に幕を閉じるのか??
それはだめだ、私は司くんに会えていない!
意を決して私は厨房からでた。
扉付近にはマフラーをして帽子をかぶった男性。
明らかに怪しい、すごく怖い。
「すみません、今日は閉店してしまったんです」
すると彼はふむ、と一息つく。
「sorry、今日は人に会いに来たんですが…」
「えっ」
「覚えてはいませんか」
「えっ、ちょっとまってよ」
聞き覚えのある声。
彼は帽子をとると私の目を見て微笑んだ。
「朱桜司です、また会えました」
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美駒(プロフ) - ひかりんさん» 本当ですか!キュンキュンできる作品がかければと思っていたのでとても嬉しいです、励みになります!ありがとうございます〜!! (2017年11月29日 0時) (レス) id: 46e50315c1 (このIDを非表示/違反報告)
ひかりん(プロフ) - ああもう凄くキュンキュンします!この小説読んでかさくんすきになりました!!これからも頑張って下さい!!! (2017年11月24日 23時) (レス) id: 059c997438 (このIDを非表示/違反報告)
美駒(プロフ) - わしゃもさん» 本当ですか! そう言ってもらえると頑張れます、ありがとうございます〜!! (2017年11月18日 14時) (レス) id: 46e50315c1 (このIDを非表示/違反報告)
わしゃも(プロフ) - すっごい面白かったです!続きが気になります~更新頑張って下さい!応援しています! (2017年11月18日 0時) (レス) id: 1e4db32e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美駒 | 作成日時:2017年9月25日 20時