聞いてますか白石さん【鬼滅の刃】

白石さんが37人 ページ38

伊黒side





満たされた腹や暖かい人肌の体温で
安心したのか眠ってしまっていたらしい。

窓の外をみれば日差しが部屋を照らし
庭にはあのちびっ子3人が昨日のあの
うるさいヤツの手伝いをしていた。

白石は変わらず俺の隣ですやすやと
眠っていた。







｢白石、起きろ｣


『ん、ぅ？』








頬を突くと少し眉をひそめて
薄らと目を開く白石。

俺の着用している服を俺の居場所を無意識に握り
確認する様にこちらを向き
ふわりと笑う白石。

何だ、これ、夫婦か？

悪くない(？)









｢…おはよう｣


『おはよう…』


｢おい、寝るな｣


『起きてる』









座っていた俺の腰に抱きつき
顔を埋める白石は意外にも朝に弱い様だ。

何故だか妹や娘を持った感覚になる。
ついつい甘やかしてしまいそうだが
俺は柱だ、…はし、ら…いや、だが。

取り敢えず冷静を装う









｢言い方が悪かった、身体を起こして
目を開かないかと言っているんだ｣


『起きてる』


｢…まあ、良いだろう｣


『伊黒さん、いつ退院するの』









柱、上司、等の心配ではなく
白石は人として俺の事を見ている気がする。
それだけで責任により積み重なった荷物が少しだけでも肩から零れ落ちた気がする。









｢胡蝶が良いと言うまで俺は蝶屋敷から
出られんようだ。｣


『早く元気になって欲しい。』


｢なら早く治すから、時々俺に会いに来い。｣


『毎日来てる』


｢まだ2日…今日で3日目だ｣









そうか、良く考えれば蝶屋敷に来てから白石に
会えない日がなかったな。









『任務頑張る』


｢それは寧ろ真っ当して貰わないと困る。｣


『支度して、少しお話したら行く』


｢それより無事帰ってきてから話に来てくれ｣


『うん』


｢今日は甘露寺とだろう？｣


『なんで知ってるの？』


｢なんでだろうな｣

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