恋 人 シ ェ ア ハ ウ ス [ ２ ]

気まずい ページ1

あ「太ちゃん...玲奈ちゃんのこと好きになった？」







藤「...。」






あ「お願い...答えてよ。」




藤「...。」




あ「玲奈ちゃんのこと好きになっちゃったんでしょ？」




藤「...。」





あ「太ちゃん...女の子には誰にでもこんなことするんだ。」




藤「お前何言って



あ「太ちゃん...サイテーだよ。」











最後の気持ちを絞り出すと







ちょうど良く開いたドアから





逃げ出した









久しぶりに思いっきり走って






肺が壊れかけながらよたよた歩いていると





目の前に現れたベンチへ






すぐさまダイブしたら







あ「ひっ！！」





頬に冷たい感触がして






びっくりして顔を上げると





缶を持ってニコニコしてる玉ちゃん









玉「なにしてんの〜？」






あ「あ、ちょっとね。ひとっ走りしてた。」





玉「そっか...。」




あ「うん...。」




玉「...んー。ガヤとなんかあった？」




あ「...。」




玉「いやー。観覧車からAが乗ってるカプセルが見えてね。」



あ「...まぁ、ね。」




玉「大丈夫？」




あ「大丈夫だけど。」




玉「...。」




あ「太ちゃん...玲奈ちゃんの事が好きみたい...。」




玉「...え？」




あ「私の事嫌いみたい。」




玉「えっ？そんなこと



あ「私のことなんか元から好きじゃなかったんだろうけどね。」




玉「...。」




あ「なんか...悲しくなってきちゃった。」

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