【東リべ】もし肝っ玉据わった女の子が東卍の味方をしていたら (ページ20)

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IF 聖夜決戦編ページ20

12月24日

クリスマスイブ

街はイルミネーションで彩られ、幸せそうな人々の声が聞こえてくる。

真っ白な雪がAの頬にあたって溶けた

冷たい、冷たい、柔らかな雪

『っめた………』

雪が降る中A、千冬、稀咲、半間は花垣武道のことを待っている。

ただ、極寒の夜に30分も外で待つのは限界だった。

半間｢寒っびー、オイ千冬ー。タケミっちまだ？｣

黒のロングコートをパリコレのモデルのように着こなしている半間は身を震わせる。

千冬｢ちょっと野暮用だってさ｣

千冬がそう言うと、稀咲は表情こそ変えなかったが少しイラついているようだった。

稀咲｢大丈夫か？作戦決行は明日だぞ｣

『………オソミチ』

半間｢いいなぁ♡今度それに改名しようぜ｣

頭に手をのっけて馴れ馴れしくしてくる半間の手をAは払い除けた。

『オマエが東卍じゃなかったらはっ倒してんぞ』

稀咲｢………内輪揉めはやめろ｣

半間｢ヒャハ♡そんな怒んなくてもいーだろ？｣

『稀咲の頭脳とか、半間の強さは認めるけどなァ。マジで嫌いだから話しかけてくんな』

半間｢やっぱ面白れーなぁ。イッチー｣

『は？イッチーってなんだ』

半間｢オマエの、愛称(あだな)｣

千冬｢おぉ、いいな。A、これからイッチーな!!!｣

『はァっ!?千冬までやめろよ!!稀咲、オマエの連れだろ！あだ名つけンのやめさせろ』

稀咲｢もうつけられただろ。オレにはどうすることもできねぇ｣

半間｢じゃ、決まり、な？♡｣

こんな雑談をしていても一向にタケミチが現れる気配はない。

そろそろ4人の体力も寒さで限界を超えそうだった

千冬｢あと五分待ってこなかったら、先に中へ入ろうぜ。雪も強くなってきたしな｣

稀咲｢ああ｣

『あ゙あ゙…………りょーかい』

※

Aが寒がって縮こまっていると、クリスマスイブに彼女のいない若い男たちがチラチラとAに視線を向けた。

男｢あの子誘おっかな｣

男｢美人だな。背ぇたけーし、モデル？｣

男｢髪サラサラだ｣

※

半間｢………………視線……うぜ｣

千冬｢…………先、メシ食っちまうか｣

稀咲｢待つんじゃなかったのか｣

『え、またねーのォ？』

半間｢入ろーぜ、稀咲ィ｣

千冬｢腹減った、行こうぜイッチー｣

稀咲｢………？｣

『ぉ、おう』