誰でも理想を追い求めるものです ページ47
ライナー「……ああ、知ってる。俺がまだ若かった時の、一番人気のあった『商品』だ」
そのやつの言葉に、エレンの野郎の表情が一気に変わった
エレン「商品…？おい、どういうことだよライナー。お前が、非道なことをしてるっていうのは前から知ってたけど、まさかAが…」
ライナー「察しの通り、元『ドレイ』だよ。お前の愛してやまないAとかいうやつはな」
やつはちっと舌打ちをしながら、俺をみて心底嫌そうな顔をした
はっ、どこまでも腐った野郎だ
何が商品だ
ふざけるな
リヴァイ「どうでもいいが、そこをどけ。そいつは俺が連れて帰る。てめえらがAのことを好き勝手やってくれたおかげで、こっちはだいぶ腹の虫が悪いんだよ」
刃の切っ先を、俺はエレンではなくライナーに向けた
エレンの野郎は、ただただ目を見開いて、とても戦えるような状態じゃない
片づけるなら、こっちからだ
ライナー「おうおう、野蛮なこった。言っとくが俺は戦いは嫌いなんだ。ここで逃げさせてもらう」
リヴァイ「ふざけるな」
大きく刃をふるうと、それに合わせてライナーが後ろへとんだ
そして部屋の窓をあける
ライナー「じゃあな、兵長さんよ。俺は、ここでおさらばさせてもらうぜ。……まあ、せいぜい、『お姫様』を奪われないように覚悟するんだな」
そういって笑ったあと、やつは窓から飛び降りた
俺はエレンに視線を戻す
相変わらず、視線が定まってない
リヴァイ「おい、エレン」
エレン「う、嘘だ……。A、が…どれい……で、商品、で…」
リヴァイ「エレン」
エレン「ちがう、そんな、わけ、ない。俺の…Aは……純粋で、きれいじゃなきゃ、駄目なんだ……」
リヴァイ「ぶつぶつうるせえ。こいつはお前のじゃねえ。俺のだ。くだらねえこと言ってるなら、俺が連れて帰る」
俺はAを抱き上げた
手錠は外れず、繋がれていた鎖だけがぶちっとちぎれた
苦しそうな、けれど安心しているような、不思議な表情
頬の上の乾いた涙を指でなぞり、俺は部屋を後にした
この分だったらもう、あいつ……エレンは追ってこないだろう
やっと取り戻した
俺の大事なA
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しみにぬへすそ - ♪ (2015年9月12日 14時) (
レス) id: 37031e196d (このIDを非表示/違反報告)
鹿野蓮(プロフ) - 面白いぃ〜っ (2015年2月15日 22時) (レス) id: 916f29e9b3 (このIDを非表示/違反報告)
ファヨル(プロフ) - お話がいっぱいになってしまったので、新しく作りました！クリスマスバージョンを更新しているので、よければ見てください！ (2014年12月21日 11時) (レス) id: c8cc9c05ef (このIDを非表示/違反報告)
ファヨル(プロフ) - 紅茶さん» ありがとうございます！！更新遅くて本当に申し訳ないです！これからも、おもしろいと言ってもらえるように頑張りますねヽ(´▽｀)/ (2014年12月21日 11時) (レス) id: c8cc9c05ef (このIDを非表示/違反報告)
ファヨル(プロフ) - レモンティーさん» 面白いと言っていただけて、とても光栄です！いやいや、長文コメントめっちゃ嬉しかったですよ！ (2014年12月21日 11時) (レス) id: c8cc9c05ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファヨル | 作成日時：2013年12月10日 19時
