内容がシリアスすぎて、書いてる本人がギャグに飢えているようです（過去編） ページ42
それは、私がまだ１０歳のときだった
他人よりも少し裕福な家庭に生まれ育った私は、それなりに幸せに暮らしていた
父と母もやさしく、小さな村でほかの子供たちとなんら変わらず生活をしていた
もちろん、あのころはリヴァイとも仲良くやっていた
けれど、そんな日も長くは続かなかった
ある日やってきた彼……ライナー・ブラウンの父によって
―――――
自らを旅人だと称した彼を
心優しい村の人々は、村へ迎え入れ休ませてあげた
けれど彼らは、その心優しき村人たちを裏切ったのだ
燃え盛る家
逃げ惑う村人
捕まった人は、あの手錠と首輪をつけられ、檻の中へと入れられる
『お父さんっ！お母さんっ！』
どんなに声を枯らして叫んでも
どれだけ涙を流そうとも
私のその小さな右手は、父と母の手をつかむことができなかった
―――――
私たちはどこかの塔の地下へ幽閉された
暗い
怖い
気持ち悪い
なにより嫌だったのは毎日行われる、『人間オークション』
……いや、オークションとは違うかもしれない
彼らは人を『売る』というより『貸して』いた
貸す期間はさまざまで、一時間や三時間というときもあれば
一週間や三か月というときもある
その期間と年齢性別によって私たちの値段が変わった
気持ち悪い
吐き気がする
でも泣いたらだめだ
泣いたらこれよりももっと酷いことをされるから
ずっと笑顔で
笑っていないと
殴られたって、蹴られたって、
泣いたら駄目なんだ
気が付いたとき、私には人間オークションの『商品』としての生き方が身についていた
そこに私の人格なんてあるはずもなかった
―――――
悪夢が終わったのは、私が１８を過ぎたあたりだった
いつも通り行われる『人間オークション』で私たち『商品』はいつも通り裸でならぶ
初めて連れてこられたときは、ただただ怖くて
俯いて涙ばかりながしていたのに
今はもう、涙さえも流れなくなっていた
早く甘々な恋愛を書きたいと考えております（過去編）→←シリアスなのは気にしないでください
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しみにぬへすそ - ♪ (2015年9月12日 14時) (
レス) id: 37031e196d (このIDを非表示/違反報告)
鹿野蓮(プロフ) - 面白いぃ〜っ (2015年2月15日 22時) (レス) id: 916f29e9b3 (このIDを非表示/違反報告)
ファヨル(プロフ) - お話がいっぱいになってしまったので、新しく作りました！クリスマスバージョンを更新しているので、よければ見てください！ (2014年12月21日 11時) (レス) id: c8cc9c05ef (このIDを非表示/違反報告)
ファヨル(プロフ) - 紅茶さん» ありがとうございます！！更新遅くて本当に申し訳ないです！これからも、おもしろいと言ってもらえるように頑張りますねヽ(´▽｀)/ (2014年12月21日 11時) (レス) id: c8cc9c05ef (このIDを非表示/違反報告)
ファヨル(プロフ) - レモンティーさん» 面白いと言っていただけて、とても光栄です！いやいや、長文コメントめっちゃ嬉しかったですよ！ (2014年12月21日 11時) (レス) id: c8cc9c05ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファヨル | 作成日時：2013年12月10日 19時
