Volleyball 38 ページ39
.
ん？コイツ何て言った？
『もう1回言ってみ？』
A「私、この夏の大会で男バレのマネージャー引退して、女バレにプレイヤーとして加わろうと思ってるの」
いつか、いつかこの時が来るとなんとなく分かってた。
『なあ、A。それ、正気？』
A「正気だよ」
『嘘だろ.........』
A「ごめん。嘘じゃない。ジンなら分かってくれるよね？」
小学生の頃から彼女の事を知ってる。
中学生になってバレーにかける熱に身近に触れるようになった。
熱は尋常じゃない。
だから、分かってる、分かってるけど。
『わり。分かんねぇわ。今更すぎね？幾らでも戻る機会あったろ』
A「そっそれは..........！」
『分かってる。俺だって分かってるんだよ。去年のあの状態の女バレに戻すわけにもいかなかった。なあ、そんなに井ノ原がいいのかよ。俺らじゃダメなのかよ』
結局は、顧問。
そんな風に片付けたくなんてないけど、何処かで片付けてしまいそうで。
A「ダメなわけじゃない。私、今の状態じゃ春高出れないと思ってる」
『そんなんなら俺らの傍にいてくれよ。俺らはAが必要なんだよ』
A「ジンにとって、春高に行くのは夢だったでしょ？」
『おう』
A「私だって春高に行くのが夢だった。私、小学生の時の卒業文集で書いた事ホントにしたいの」
『なんて書いたんだっけ？』
A「春高に行くこと。だから私、自分の力で立ちたいの。春高に。やれるだけやりたいの」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きい
| 作成日時：2017年3月18日 19時
