検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:4,488 hit

それぞれの過去 ページ18

「カズ…あんた本当にアオイちゃんに何したわけ?」
「いや、本当に俺もよく分かってないんだってば…」
家に帰り、夕食と風呂を済ませ今アオイはヒナと勉強をしている。
マノンはアオイの様子がおかしいことにすぐ気がついたようだが、アオイの前では何も言わずこの時間まで色々考えながら過ごしてくれたようだ。
カズは首を傾げて何が悪かったのか考えている様子で話し始めた。
「Aがいなくなって…何か話題ないかなって思ったんだよ。黙って水汲んでも楽しくないじゃんか。それで、よくよく見たらアオイちゃんの髪の色すっげぇ透き通った青で綺麗だったから、髪がすごく綺麗だねって言ったらああなったんだよ。」
「なにそれ…気持ち悪がられたってこと?まぁ突然そんなこと言われたら引くわよね…」
「酷くない!?アオイちゃんのミサンガもリストバンドも青だったから青色が好きなんだと思ったんだけどなぁ…」
確かにアオイ手作りのミサンガもリストバンドも青や水色で、自分から色を選ぶ機会があればいつも青を選んでいるように見えた。
カズの考えていることは何もおかしいことではない。
むしろアオイをよく見ていてそこから考えて言葉を選んでいると思う。
「別に好きってわけでもないのに青ばっかり選んでるの…?アオイちゃんって静かな分すごく色々考えてる子だと思うから絶対意味があると思うけど。」
マノンもカズの言っていることに納得したようで、真剣な表情で考え始めた。
「今みたいに毎日ヒナと勉強してるけど、ヒナとはそういう話しないのかなー?」
「してないと思うわよ。ヒナもアオイちゃんもすっごい真面目だもの。というかさっきから何も言わないけどAもちゃんと考えなさいよね。」
「考えてるよ…」
俺の中ではずっとハクのことが引っかかっていて、アオイのことがよく分からなくなってきた。
確かに祖父は有名だ。若い頃から才能があり、認められ、歳を重ねても技術は衰えを知らずにいつも輝いていた。
あの日、ハクの名前を呟いた時のアオイの寂しそうな声はなんだ?
アオイは何を隠している…?
「ちょっとA!!聞いてる!?」
「えっあ…ごめん何も聞いてなかった。」
突然マノンに怒られてしまった。
どうやら俺がハクのことで頭がいっぱいになっている間に話が進んでいたようだ。
マノンがカズに目で合図をして、カズは俺を見て口を開いた

「Aがハクさんのこと話して、アオイちゃんにも考えてること話してもらおうって話なんだけど…やっぱ嫌か?」

俺の過去→←水汲み2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , 孤児   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白詰草 - コメントありがとうございます!!多忙なもので更新が遅くて申し訳ないです。スキマ時間で書いていきますので気長にお待ちいただければと思います! (2020年11月30日 16時) (レス) id: faba208d06 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ@うぇーい教おいしい美茶教(プロフ) - 初めまして…!題名に少しつられてのこのこやってきた者です!オリジナルなので、原作なども読まなくて良いし、どんどん引き込まれます…!ゆっくり更新でも良いので、更新、頑張ってください…! (2020年11月29日 6時) (レス) id: e02f1d7237 (このIDを非表示/違反報告)
白詰草(プロフ) - コメントありがとうございます!!超スローペースで申し訳ないです。また読みに来て頂けたら嬉しいです! (2019年12月14日 1時) (レス) id: faba208d06 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - はじめまして!続きが気になって一気読みしました。これからも頑張って下さいっ(*^^*) (2019年12月10日 2時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白詰草 | 作成日時:2019年4月18日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。