【ヒロアカ】轟兄さん３【男主】 (ページ47)

今日:12 hit、昨日:13 hit、合計:780,400 hit

４４ページ47

『っは、は…は』

あたりを見渡すとそこは今までいたBARではなく崩壊した街だった

「なんじゃ、こりゃっ」

『勝己っ、平きっ』

「悪いね、A君、爆豪君」

俺は今まで感じたことのない、圧倒的な、高圧的な

半端ない殺意の籠った、とてつもないものに顔を上げ

反射的に勝己を俺の後ろへ引っ張った

「すばらしい、君は本当にすばらしいよ

君の父親エンデヴァーなんて比べものにならない

ナンバーワンヒーロー、オールマイトが死んだら

次のナンバーワンは君だね」

『っ、オールフォーワン…』

「あぁ、僕の事を知ってるんだ。光栄だな」

後ろからどんどんと俺と同じように出てくるヴィランたち

『勝己、俺から離れんなよ。そんで何かあったら逃げろ』

「何かってっ！」

『隙を作る。俺のことより自分のことを考えろいいか』

「でもっ、Aは」

『勝己！大丈夫だから、ね』

「っ！…」

今までの大丈夫とはわけが違う

正直俺だけでどうにかなるとは思えない

勝己だけでも逃げてくれれば

「また失敗したね、弔
でも決してめげてはいけないよ

またやり直せばいい、こうして仲間も取り返した
この２人もね、君が大切なコマだと考え判断したからだ

いくらでもやり直せ、そのために僕がいるんだよ
全ては、君のためにある」

この男の言った言葉を聞いた途端

俺は全部を察した

そうか、死柄木もこいつのコマか…と

飼い猫のように、自由にさせていると錯覚させ

本当は自分の手の中ということ

『君のため？はははっまるで詐欺師だ

そうやって甘やかしてるから、いつまでたってもそいつは子供の考えしかできないんだよ

褒められたい、寂しい、自分を見てもらいたい

その気持ちはヴィランに繋がる事が多い

そこに目をつけて死柄木を自分の駒にしたってわけか』

「実に興味深いよA君。君とはもっと話をしたいけれど…来てるみたいだ」

俺から視線を放したオールフォーワンは空高く見上げた

瞬間に雲は真ん中から別れ、オールマイトが飛び込んでくる

「全てを返してもらうぞオールフォーワン！」

「また僕を殺すか、オールマイト」