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「うっわ来たよゾロゾロと。ほら見てごらんA。蟲ミテェだから」







Aを抱き上げ校舎の中から外を覗かせる

もしかして家にいる呪術師全員引き連れて来たか?と思うほどの群衆を見下ろした

中には子供も混ざっている。








「実力で勝てないなら数でってことだな」








Aを抱いたまま外へ出る。結局Aはあれから何も話さなかった

だけどこの子を譲る気はない

朝、目が覚めてこの子が僕の腕の中で眠ってる姿を見て決心がついた







この子を離すもんかと







外に出ると一斉にこちらに目線が寄せられる

ひどい量の呪力量

塵も積もればなんとやら








高専の先生達がいざという時に備えて先に構えており、その真ん中に僕が立った

虫の群衆の中から数名、2人の男と1人の女が前へ出て来たのでAを抱いたまま僕も前に出る






あくまで今回は僕とこいつらとの問題で学校側は関係ない。









「昨日のことは水へ流して差し上げます。A様をこちらへお返しなさい」








桜庭家当主が口を開け、ピリッとした空気が流れるもあちらも五条家とは争いたくないらしい。

最大の譲歩を持ちかけてきた

昨日は特別参観であり彼らにとっては最重要の行事の一つ

そこに大事な大事な神様が盗まれたとなると黙っているわけもない。だけどそれを「水に流す」ときた









「お前らにこの子の力を制御する術はない

そして僕に勝てる勝算もない」




「A様をお守りする必要はございません。この方に術は効きません」




「わかってねぇな。術だけじゃなぇだろ」








Aを地面に下ろすがあちらに駆け寄ることもなく降ろされたままの姿勢でただそこに立っている






「お前らの姿を見て泣き喚めいてそっちに行きたがらない時点でこの子にとってお前らなんかに価値はないんだよ」








それでも父親か?
それでも母親か?
それでもこいつを大事というのか?









「A様、こちらへ。お迎えに上がりました。」









こいつの母親だろう。膝をまげ手を伸ばす

だけどAはただ突っ立ったまま、それを目に映すだけ

俺は少しこの子から離れて先生たちと同列に並ぶ









今、Aは一人でそこに立っている

きっとそれは生まれて初めてのことだろう。







「A、こっちにおいで」







手を伸ばしてそう、つぶやく

ゆっくりゆっくりとAがこっちを振り返って

表情のない顔で僕を見る

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りく(プロフ) - 要さん» 続編全裸待機で待ってますね(ボソ) (2021年2月17日 1時) (レス) id: 4c715eefda (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - りくさん» ァァァァッッッッ……アリガトウゴザイマス (2021年2月16日 14時) (レス) id: dc654e081f (このIDを非表示/違反報告)
りく(プロフ) - ウッッッッッ……スキデス……トッテモスキデス (2021年2月16日 3時) (レス) id: 4c715eefda (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雪マカロンさん» まだ公開してないけどありがとうございます!!! (2021年2月16日 2時) (レス) id: dc654e081f (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 続編おめでとうございます!これからも、更新頑張ってください! (2021年2月15日 22時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年1月14日 20時

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