【呪術廻戦】花占いで嫌いが出た【五条悟】

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「Aさん、今日飲みに行こう」

『今日は忙しいのごめんなさい』








流れるように会話が終わる

何百回と続けてきた構文のために息を吐くように出てしまった返答にハッとする

声の主は五条くんではなかったから









『硝子…ごめんなさい。あなただとは思わなくて』

「よかった、Aさんにあんな冷たく断られたら私落ち込むところだった」

『いつもの癖で』

「それで今日は忙しいの？」

『ぜんぜん』

「じゃぁ、いつものお店」

『了解』









たまにこうして硝子と２人、いつも決まった店に飲みに行くことがある

仕事の話とか、プライベートの話とか

かわいい後輩との食事の時間はとても楽しい








今日は特に任務も入っていないし、医務室に来る呪術師も少ないのですぐに切り上げられそうだ

楽しみ、と少し浮かれる気持ちを落ち着かせて残りの仕事を片付ける









「Aさん」

『どうしたの硝子』








もうすでに硝子はジョッキ２杯分のアルコールを摂取し終わって、私は普通のコップのまだ１杯の半分だけしか減っていない

いつもこんな感じ。硝子はお酒に強いから







「最近のAさんの嬉しいことって何」

『最近の嬉しいこと…、そうね』








こうして飲む時、硝子は必ずこの質問をしてくる

と言うのも高校の時彼女にこの質問をよく私がしていたから

かわいい後輩のことを知りたくて、彼女の嬉しいことを聞きたくて

だけどいつの間にか質問者が変わって、今度は私が回答者へ









『嬉しかったこと…なんだろう』

「珍しね」

『そうだね、いつもは何かかにか思いつくのに』

「私知ってるよAさんの嬉しいこと」

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