第58話 君ばなれ 及川side ページ10
「もし、俺の好きな人が_____ 」
Aちゃんだったらどうする?
バレーの練習試合終わりに俺は
彼女に告白をしようとしていた。
答えはNOという選択肢しかないのに
俺は、それでも君に告白しようとした。
好きです、と遠回しに君に伝えようとしたんだ。
でもさ、渋っている俺に
君は、なんて言ったと思う?
貴「私達、中学からの仲じゃんか、
言いたいことははっきり言いな、どうしたの?」
中学の関係が無かったら俺は
君の隣にいれたの?
俺は仲のいい友達というレッテルを貼られて
そのまま何も変わらないまま。
悔しい、悔しいんだけどさ、
電話した時に気づいたんだ、
貴「ちょっと、寂しくなっただけ、ごめんね
なんか、気を使わせちゃって」
って隠せているつもりなのだろうか
少し鼻声で話すのと"寂しい"という単語で
なんとなくまっつんのことなのかな
と思ってしまった。
君をそんな風にするまっつんなんて
やめて俺の方に来てよ
でも、そんな風に思われるまっつんが羨ましくて
いつまでこんな思いをひきずらなきゃいけないんだろう、って
君のことを長く想ってるのは俺だよ。
でも、まっつんはいい奴だし、まっつんを嫌いになるなんてできないんだよ。
友人であり大切なチームメイトだから。
俺がまだ未練たらたらでいるから悪いなんて
知ってるよ。
電話をした次の日の
練習してるまっつんは全然うまく動けてなくて
溝口くんにこっぴどく注意されてて
事情を聴いたら、最近君と話せてないって
聞いて、昨日の電話の推理は的中だよ。
俺はまっつんに今すぐに会いに行けって、
パッと反射的に出た言葉に自分でも驚いた。
俺からパッと出てきた言葉に
俺は気づいてしまった、
君のことを諦めようって思っている思いが
君をまだ想っていたい思いに
勝ってしまったことに。
他の女子と付き合ってもやっぱり部活の
ことで別れるのが大半で
その上、君をまだ想っていながら
他の女子と付き合ってたんだから
最低だなぁ。
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作者名:カレーライス将軍 | 作成日時:2018年9月6日 23時