がさつな彼女は松川の彼女 (ページ7)

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第55話心の中をページ7

及川との電話をした次の日

とてつもなく学校に行きたくない
気持ちを抑えて

朝ごはんを食べて玄関の鍵を締める。

一静は朝練があるから
もっと早い時間から行っている。

貴『はぁ、、、』

自然とため息がこぼれる。

会いたくないなぁ、、

私顔に出やすいからな、、

ダメダメ、ネガティヴはダメ。

しっかり一静にいつもと変わらない
私を見せないと、

いらない心配をかけてはいけない。

それか、

いっそ、心配をかけさせない為に
あの高2の女の子と一静の関係を

聞いてしまおうかな、

それとなく、、、、

朝のHRが終わってから

私は意を決して彼に聞いてみようとした。

貴『あのさ、』

そう、切り出そうとした時に

男子『おーい、松川ー、またあの子来てるぞー』

と、嫌なタイミング。
しかも、

あの、女の子だった。

一静は困り顔をしながらも

ごめんな、と言って廊下の方へ行ってしまった。

どうして、

私よりも、あの子の方が、、？

いけない、いけない、

こんな事考えちゃダメだ。
私、めんどくさい女、

結局、一静とはその話が
できないまま、放課後になってしまった。

一静は部活で先に出て行ってしまった。

苦しいなぁ、

1人で教室の中で

少しガヤガヤした雰囲気の中
机にふて寝する。

貴『はぁ、』

本日、二回目のため息、
教室には

わたし一人だけになってしまった、

貴『いっせーのばーか』

教室の中で響く私の声、

机に突っ伏しして
構って欲しいみたいじゃない、

ううん、

構って欲しいから、こんな事でしか

表現できないんだ。

言葉じゃ難しすぎるんだ。

素直に "嫉妬したの、構って欲しいの"

って言えばいいだけ、

もう、ほんと

貴『いっせーのばーか、浮気者ー』

松『誰が浮気者だって？』

頭上から聞こえてくる
一静らしき声。

顔を上げてしまえば

私はどんな顔をしてしまうのだろうか、

前の席の椅子が

引かれる音がする

椅子に座ったのかな、

私は顔が上げきれなくて
まだ、突っ伏したまま。

松『最近、お前の話し相手になってやれなくて
ごめんな』

と、一静らしき人は言う、

貴『………』

松『顔、あげてくれないの？』

いやだよ、上げたくない、
と、突っ伏しながら首を横に振る

上げてしまったら最後、
私、何するかわかんないし、

松『じゃあ、無理やり顔あげさせてもいいの？』

それもやだ、と首を横に振る