がさつな彼女は松川の彼女 (ページ4)

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第52話ヤキモチページ4

ヤキモチって

本当に恥ずかしい感情だと私は思う

一静だからかな、一静って

いつも余裕があって、

一歩後ろから冷静な判断ができる人で

そんな大人な彼を放っておく女の子

なんて、いないだろう。

そう思ってた、頭の隅では

信じたくないから。

だれも、彼をねらってませんように、

って、そう思ってたけど、
無理みたい。

バレー部には、及川目当ての子が

多くいるけど、一静目当ての人もいるらしい

それを、この前友達に聞いた。

そんな、一静目当ての子で

特に目立ってアピールしてる子がいるらしい、
その子は、年下の子で2年生の子。

身長が高くて

すらっとしたモデルみたいな子、

誰もが構いたくなってしまうような
人気者らしくて、

そんな子が、私の存在を

知ったらどうなるんだろう。

お願いだから、私の存在に気づかず

一静の事も諦めてくれないか、

なんて都合の良い事を考えてたら、

教室の、ドアから何やら話していた

クラスの男子が、

大きな声で

『おーい、松川ー2年の女子が呼んでるー』

と、言った、クラスの皆んなは

自分達の話で盛り上がっていて
聞こえてない。

一静は、友達と話してたけど

一旦話しを終わらせて

廊下の方へ行ってしまった。

2年生の女子

噂の一静を狙ってる子だろうか、

何を話してるのかな、

好きなタイプ？

まさか、そんなこと、

あるかも。

廊下から教室に彼が帰ってきたら

何て言おう、

何話してたの？

これは、言い方がきついかな、

黙って他のことをしといて聞かないでおく？

何も聞かない方が私にとっていい。

そう、

そうだけど、、

なんて、考えてたら彼は教室に

戻ってきていて、

私は慌てて

次の授業の準備をして

彼に聞く事なんてしなかった。

放課後、彼は部活行ってくる、

っていつものようにエナメルバックを

持って教室を出て行った、

私も帰らないと、今日は一静と
あまり話せなかったな、

寂しい、寂しいけど、きっと

今だけ、今だけだから、
すぐに収まってくれるよ、きっと。

そう、ポジティブに考えなきゃ。
私は、鞄に教科書などを、入れて

帰る支度を終え校門へと足を進めた。