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本棚の奥に。6 ページ6

火曜と木曜に図書室に行く。


僕がそんなことをし始めたのはほんの1ヶ月前。


あの時、古典コーナーから出てきたんだっけ。


中学に入学したての時だ。もう昔のように思える。


今は、桜が綺麗だとかくだらないことを書いたり。


「お互い知らない友達」って不思議なものだ。


教室の窓から、葉桜をみて考える。


「………き……いつき…樹!」


「うぉっ!…あ、なんだ拓真か」


「なんだってひどいなお前!ほら、部活見学行くぞ!」


拓真が笑って言った。


「お、おう…」


「樹お前何部入ろうと思ってる?」


「いや…迷っててさ…」


「俺もだよー!仮入部してもわかんねー!」


伊藤拓真。


普通に下の名前で呼び合う少ない友達のひとり。


初めて会ったのは1ヶ月前だけど、ずっと昔からの友達のようだ。


「お、拓真!樹!」


坊主頭の男子が声をかけてきた。


井上哲也。


こいつも何故か一緒で、僕らはよく3人で過ごしている。


「なあこの学校の3年生かわいい人多くね?」


「おい哲也。なんだよ急に!まぁそうだけど」


拓真は何故か共感している。


「さっきな、体育倉庫から声が聞こえたからカギ開けたらめっちゃかわいい3年生が出てきたんだよ!『先生が気づかずに閉めたっぽい♡』って!」


「あーはいはい!もういいから!」


「なんだよ樹は興味ないの?あ、最近ぼーっとしてんのは好きな人がいるからか?」


「は?違うし!」


毎日こんなくだらない話して。


なんだかんだぎゃーぎゃー騒げるのが楽しいのだ。


ふとKのことが頭に浮かんだ。


「うん、ノートに書こう…」


「へ?樹なんか言った?」


「ん?なんでもない!」


僕は少し弾んだ気持ちで仮入部に向かった。

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設定タグ:中学生 , オリジナル , 図書室   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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* *花菜**(プロフ) - かぐやさん» 置いたら怒られちゃいますかね?笑 リクエストありがとうございます!西園寺さん視点、書いてみます! (2018年5月4日 20時) (レス) id: 71d0a5c15e (このIDを非表示/違反報告)
かぐや(プロフ) - 私も交換日記図書室に置いてみようかな…と真面目に思いました笑リクエスト?で、西園寺さん視点も読んでみたいです!あ、お時間あったらで大丈夫なので…!頑張ってください! (2018年4月14日 19時) (レス) id: f6494d153c (このIDを非表示/違反報告)
* *花菜**(プロフ) - 美桜リバティ??@いちごみるく革命団 ペアネ画中さん» ありがとうございます!図書室好きな人に読んでいただけて嬉しいです! (2018年3月27日 20時) (レス) id: 10d63d3fb8 (このIDを非表示/違反報告)
* *花菜**(プロフ) - なーななさん» ありがとうございます(*´ω`*) (2018年3月27日 20時) (レス) id: 10d63d3fb8 (このIDを非表示/違反報告)
* *花菜**(プロフ) - 倉戸さん» ありがとうございます!頑張りますっ! (2018年3月27日 20時) (レス) id: 10d63d3fb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:* *花菜** | 作成日時:2018年1月10日 22時

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