第87話 ページ44
Aside(続き)
なぜ私が東京に?着いて行く必要なんてない。
むしろもう私の役目は終えたのに。
冴「いや〜男のガキンチョだけだとなんか、こう華がないっつーかさ!せっかくこうやって話せてるんだし、どう?」
別に何時間掛かろうが私は構わないけど
『…ただ乗ってるだけ、ですよ?』
冴「いーのいーの!それで十分。帰りは私一人だから話し相手になってよ、ね!」
そうか、帰りは二人がいないから一人なんだ。
高速を何時間も一人で…
『わかりました。別に構いませんよ。』
冴「サンキュ〜♪女の子がいると嬉しいねぇ!」
冴子…姉さんのこの明るさと笑顔は私には眩しかった。笑った顔が田中君に似ていて、田中君と笑い合っている彼らが脳裏に浮かんだ。
今頃、東京に着いているかな。
冴「お!きたきた!」
振り向けば昇降口から日向君と影山君が走ってやってきた。
どうやら無事に合格したようだ。
日「お姉さ〜ん!!」
影「お待たせしました!……!?」
日「あれ!?な、なんで夜月さんが…?」
そりゃ想定外の人間が目の前に居たら驚くよね。二人とも、目をぱちくりさせている。
冴「さっきここで会ってね!一緒に東京まで見送ってくれるよ!」
日・影「「本当ですか!?」」
『…最後の役目よ。』
日「…?役目??」
冴「さぁ乗りな!ぶっ飛ばして行くよ!!」
日・影「「『お願いします』!!」」
みんなを見送って、それを最後にしよう。
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作者名:極東華梛魏 | 作成日時:2021年8月2日 20時