叶 え て や る よ 〈T.F〉７.

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『それじゃあ〜またな』

「うん！彼女さん…じゃないや、奥さんによろしくね」

『ありがとう』

藤「またご結婚なさったら教えてください。ぜひ、お祝いさせていただきたいので」

『ありがとうございます！あ…このことは、誰にも話しませんので』

「ありがとう」

藤「すみません…」

『Aの料理、久々でおいしかった』

「本当？嬉しい」

『ま、これからは藤ヶ谷さんの為だけにね』

「うんっ」

『俺も奥さんにお願いするし♪』

「はいはい」

『それじゃ…』




最後に私たちに向けたゆうとは、とても温かい笑顔だった。





バタンっ。





藤「…A」

「んー？」



ドアが閉まった途端に、私に抱きついてきた太輔。



「ふふっ、疲れたよね、ありがとう」

藤「んーん。楽しかった」

「本当？」

藤「うんっ、Aが俺のことをすっげぇ好きってことも分かったし」

「恥ずかしいよ」

藤「俺、Aがゆうとさんのこと好きになったの分かる」

「へ？」



ゆっくりと私から離れていく。



藤「すごくいい人だった。うん、すっげぇいい人だった」

「そっか」

藤「うん。よかった」

「よかった？」

藤「うん、Aの前の旦那さんがあんなにいい人でよかった」

「…。」




こんな風に言えるって、太輔はすごいな。



藤「心から祝福したいね」

「うんっ」

藤「ちょっとまだ飲もっかな〜」

「えー？まだ飲むの？」

藤「Aに言われたくないんだけど(笑)」

「なにそれ！！…もうぉ、ははっ」

藤「ははっ」




幸せだなぁ。


うん、幸せ。



本当に幸せ。

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