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『A、酔ってないの?』
「うん、さっきはもうずっとジュースにしたの」
『珍しい(笑)最初だけじゃなかったんだ。なんで?』
カバンの中で、揺れ動いているお城の鍵。
太輔のことを考えたくて、酔いたくなかった。
これが本当なのかもしれない。
「なんでもないよ、ほら!今日はすぐに酔っちゃいそうだったし!」
『酔ったら俺が居るじゃん』
「え…あ、そうだったね!飲めばよかったかな」
『うん♪』
スケちゃんの足が止まった。
「スケちゃん?」
『A。俺と一緒に帰るってことは、太輔じゃないってこと?』
「…え?」
そう、太輔じゃないってこと。
『俺と付き合ってくれる?』
あぁ、なんでだろ…。
目の前にいるのは、スケちゃんなのに。
『A?』
どうして、目の前のスケちゃんじゃなくて
"藤「A」"
太輔の顔ばかり、思い出すんだろう。
「…っ、ごめ」
『A?どうした?!』
もう答えなんて見つからない。
自分で自分のことも分からない。
スケちゃんのことを太輔の代わりにしようとしていたかもしれない。
『A?』
こんなことなら少しでもお酒を飲んでいたらよかった。
だったら、酔っぱらっているからだって、誤魔化せることが出来たのに。
『なんで、泣いてんだよ』
「ごめ、スケちゃん」
『…同じ"たいすけ"でも、Aは俺じゃない"たいすけ"がいいんだよな』
「スケちゃん、あのっ」
『いい。なにも言うなって!』
「…。」
いくら深夜で人通りが減ったって言ったって、
道端で泣いてる女とすぐそばに男が居るなんて…
スケちゃんに恥ずかしい思いをさせちゃう。
『分かってたよ?Aは太輔しか見てないって。でも、ちょっとでもいいから俺が入る隙ないかなーって思っちゃったわ!ハハッ』
「…。」
『そんなことないのにな♪』
「スケちゃん」
『一個だけ、強がらせて』
「え?」
スケちゃんの顔が見えにくくて、はっきりとは分からないけど。
見たことのないような顔をしているはず…
『これからも友達でいて?今日のことは全て忘れてほしい』
「…う、ん」
『あ、やっぱりあともうひとつ。強がらせてほしいことあったわ』
.
『太輔のこと、応援するからね!いつでも相談しろよ♪』
「スケちゃぁぁん」
『バーカ、泣くな!ブスになってるから(笑)』
「ひどいぃぃ」
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*ミン*(プロフ) - りんさん» りんさあああああああああああああん!!!!ww (2015年11月16日 2時) (レス) id: 072c508cf6 (このIDを非表示/違反報告)
*ミン*(プロフ) - 藤北 麗耶さん» やっと気持ちを伝えることが出来ました〜(*^_^*)とうとう長かったですが、完結しました。よかったら最後までよろしくお願いします♪ (2015年11月16日 2時) (レス) id: 072c508cf6 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - *ミン*さん» ミンさあああああああんwww (2015年11月15日 21時) (レス) id: f479e14964 (このIDを非表示/違反報告)
藤北 麗耶(プロフ) - たいぴーの率直な言葉にドキドキです!!愛してるなんてもう…(o´艸`) 勝手に想像してにやけてました笑 続きも楽しみにしてます(o´罒`o) (2015年11月15日 13時) (レス) id: ad8e537ceb (このIDを非表示/違反報告)
*ミン*(プロフ) - ようちんさん» スケちゃん、もっとグイグイしたかったものの笑あと少しでエンドを迎えられそうです(*^▽^*)やっとのやっと、素直になる…予定です!笑 (2015年11月15日 9時) (レス) id: 40e14459e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*ミン* | 作成日時:2015年11月10日 0時