【reborn】augurio... (ページ22)

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side F

目が覚めた瞬間から変な胸騒ぎがしていた

いつものように浅い眠りから覚め、隊服に着替えたところで今日は休みだったと思い出す

途中まで着ていたいたシャツを脱ぎ捨てラフな服を手に取った

｢今日は確か、幹部で休みなのはミーだけでしたよねー｣

つまり今日はこの鬱陶しい被り物を被らなくていいのか

視界の端にちらっとうつった忌々しい被り物を無視し机に向かう

本来なら、先に朝食を採るのだが…

(いきたくないなー)

今食堂に行けば間違いなくあの女と話さなければならない。
いつもどおり同じ空間で食事をとるつもりは毛頭ないのだか…今日はカマ先輩がいない。
会えば当然、食事を自室でとるにしても言葉を交わさなければいけない。

(見るのも嫌なのに、なんで言葉なんて交わさなきゃいけないんですかねー。)

別に、あの女が何かしたわけでも、あの女が嫌いな訳でもない。ただ、受け付けないだけであって。

頭ではわかっている。あの女と“アイツ”は違う。

外見も話し方も、何もかも違う。性格に至っては真逆である。言いたいことを言うのにもしどろもどろになるあの女と、先輩とか関係なくフレンドリーで軽い“アイツ”

あの女…ボスからAと名付けられたあの女と“アイツ”は別の存在だ。
なのに勝手に避けているのは自分だ。頭ではわかっている。だが…

(どーしてか。重なってしまうんだよなー)

あの女と、“アイツ”の面影が。なぜかは分からない。先輩たちも最初は戸惑っていたくらいだから、自分と同じ感覚があるのだろう

何はともあれ、重なってしまう限りミーはあの女に近づきたくはない。

だからこそ、今は報告書を片付け朝食の時間をずらそう
そうすれば、あの女も他の仕事に行かなければならないから、会う必要も無い