【reborn】augurio... (ページ21)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:13,510 hit

-17 ページ21

『隊長さんっっ！！！』

慌てて炎を手に宿して近づく。

｢ぐぅっ……｣

傷口に炎をあてがい治療する。
幸い、急所には当たっていない…！！

｢ほう。何も道具を使わず、手に炎を宿せるのか｣

冷ややかな声が前方…銃声がなった方から聞こえ、コツコツと足音が聞こえてくる
やがて、銃を構えた男が現れた

私はすかさず前に出て、両手を広げた。

｢A様！？｣

慌てて部下の方が前に出ようとしたが、首を横に振って静止して、隊長さんをみていてくださいと告げる。

｢なぜ君が前に出るのかね？我々の狙いは君だと言うのに｣
『私は、銃で死ぬことはありませんから。』

きっと前を睨みつけて言うと、男はすかさず銃を打ってきた

『うっ…！？』

部下の方々がいきをのんだのがわかる。
撃たれたのは右肩。痛みは走ったけどやはりすぐ傷口がふさがった

｢ほう！！素晴らしい！！やはり我らのファミリーには君が必要のようだ！！｣

『…私を傷付け気絶させるおつもりなら無駄ですよ。このようにすぐ傷は塞がりますので』

｢そのようだ。しかし、この数に撃たれたら、痛みで気絶してしまうのではないかね？｣

その言葉を皮切りに、四方八方から彼の仲間が現れた

『っ……』

｢A様、お逃げ下さい。我々が時間を稼ぎ、退路を作ります。｣

人懐っこく話しかけてくれた部下の方が相手に聞こえないように告げる。

『嫌です。私を逃がすより、隊長さんを連れてあなた達が逃げてください。私に注意が向いている今なら幻覚で逃げられるはずです。』

｢いいえ！それだけはダメです！！お逃げ下さい！！｣

『嫌です！！』

私はその言葉を否定し、キッと目の前の男を睨みつけながら叫んだ。

『私は…私は仲間を見捨てて逃げるような人にはなりたくありませんっっ！！！』

その瞬間、逃がすまいと一斉にこちらに銃口が向いた

撃たれる…！！
そう思いぎゅっと目を瞑った、その時だった

｢あー…うるさいですねー。逃げる必要なんてありませんから静かにしてくださいー｣

目の前に、翡翠の髪が舞った。