【reborn】augurio... (ページ18)

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『…うーーーん……』

次の日の朝、私は困り果ててしまっていた

昨日眠る前にもルッスさんに

｢一人で行かないように！休みの幹部を連れていくこと！これは幹部命令よん！｣

と、釘を刺されてしまった。幹部命令とあれば仕方ないと思って、休みの幹部の人を確認したのだけど…

『なんでよりにもよって……』

フランさんだけ、なんだろうか…
恐らく、声をかけに行っても返事もして貰えないと思う…
以前、仕事でフランさんに用事があり、部屋を訪れたこともあるけど、返事すら貰えなく、仕方なく部下の方に要件を伝えてその場を去った。

そのこともあり、私はどうしようと悩んでいる

『一人で行く…？？いやでも、幹部命令を破るわけには…』

うーーんと厨房で頭を悩ませていると…

｢あれ、A様？どうかなさいましたか？｣

1人の隊員さんが入ってきて声をかけてくれた

『あ、いえ、なんでもありません…なにか御用ですか？』

｢あ、私は喉が乾いて水を取りに来ただけなのでお気になさらず。それよりも本当に何も無いのですか？｣

彼の制服を見てみると、おそらく霧部隊の隊員で、普通の隊員よりかは少し上の立場の人、だと思う

私はおずおずと事情を話すと、彼は少し考えたあと

｢では、霧部隊の私の小隊のもの何人かがお供しましょうか？フラン様が本日お休みなので休みの隊員も多いのです。スパイが紛れ込むかもというのも、複数人いれば大丈夫ではないかと｣

たしかに、複数人いれば全員がスパイの確率は少ない、し…
一人で行かないように！っというルッスさんの命令も守ることが出来る

『では、お願いしてもいいですか…？』

｢畏まりました。では何人かに声をかけてきますので、A様は準備が整い次第入口にお越しください｣

そう言って頭を下げ、隊員さんは出ていった

私はフランさんが食事を求めて食堂に来た時のことを考え、置き手紙を書くと急いで自室に戻り、準備を始めた