第28話 ページ28
.
時刻は午前1時過ぎ。やっと編集を終えたエイジと並んでホットミルクを飲み、ホラー映画をつけた。
正直お化けとか信じてないし、ホラー映画だってまったく怖いと思ったことがない。ラブコメを借りるよりいいか〜という、女子力皆無な理由で選んだだけだ。
「…ねぇ、今お化けのドアップだけど」
「そうだね」
「女子って怖がるもんじゃないの?」
「怖くない!」
「はーつまんねー」
そういうエイジもまったく怖がる様子はなく、本来怖がるべきシーンで2人してゲラゲラ笑っていた。
映画も中盤に差し掛かった頃、
______バチッ
「………え、」
「停電じゃん。雪ひどいもんな」
突然あたりが真っ暗になった。テレビも電気もヒーターもなにもかもが切れて、なにも見えない。ホラー映画は怖くないけれど、こんな時に真っ暗にされたらすこしは動揺してしまうものだ。
「ね、ねぇエイジここにいる?ちゃんといる?」
「いるって」
「どこ、いないよ」
突然のことに不安になって、手探りであたりをペタペタと触る。すると「いや、いるわ」と笑いながら手を握られた。でも、大きくて骨ばった手に握られても安心できない。これは本当にエイジの手なのか、はたまた別の存在なのか。
「これ、エイジの手?ほんとに?」
「え、俺手なんか握ってないよ」
「は!?じゃあこの手誰の!?」
「はいひっかかったー」
「俺でしたー」と、またもけらけらと笑っているエイジ。余裕なのかこの男。
「お化け怖くないんじゃなかったの」
「は、はあ?怖がってないし」
強がってはいるが、実は結構怖い。汗ばんだ手でエイジの手をぎゅっと握り返した。
.
506人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや(プロフ) - ぜひ!ぜひ!ぜひ!続きを!!更新待ってます!! (2018年8月5日 22時) (レス) id: 5116ee690c (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - ☆ルナ☆さん» あと少しですがお付き合いください!(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年11月29日 23時) (レス) id: fd69086671 (このIDを非表示/違反報告)
☆ルナ☆(プロフ) - キュンキュン/////(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年11月29日 0時) (レス) id: 915f053575 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - Cさん» コメントありがとうございます!!これからもキュンを追求していきます…! (2017年11月24日 18時) (レス) id: 2a7f43fe4e (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - 冬春@アバ小説更新中さん» こっちも嬉しいです…!これからもお楽しみください〜! (2017年11月24日 17時) (レス) id: 2a7f43fe4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:タバタ | 作成日時:2017年11月6日 15時