第23話 ページ23
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「…えーっと、振られたってことでいい?」
何も言えない私に、そらくんが言う。
何か、言わなきゃ。
「…私も、そらくんのこと好きだよ」
「だけど、これがどういう好きかって言われたら」
「そらくんのとは…ちがうのかも、しれない」
「……そっか」
そらくんは短く答えて、私の肩を掴んで目を合わせてからいつもみたいに笑いかけてくれた。
「ちゃんと言ってくれてありがとう」
でも、そう言うそらくんはやっぱり少し寂しそうで、私もつられて泣きそうになってしまって下を向いた。
「あああ泣くなって!」
「…だって、」
「俺は大丈夫だから!な?」
「…これからも、友達でいてくれるの?」
「そんなの当たり前」
君に好きになってもらえて本当によかった。そう思いながらもまだ泣きそうな私の頭を撫でながら、そらくんが爆弾発言。
「エイジから乗り換えてくれて全然いいから!」
「……………え、待ってエイジって言った?」
「うん、エイジ。好きなんでしょ?」
「ないないないない」
「ふーん」と、全力で否定した私に向かってニヤニヤするそらくん。
だってエイジだよ?
…エイジ、
……エイジ、か。
そらくんが帰ったあとも、いつかみたいにまた頭の中をあの赤髪に支配されてしまったから、ぶんぶんと頭を振って布団に潜り込む。
『明日は、関東では大雪となる見込みで___』気象予報士のそんな声を聞き流しながら目を閉じる午前0時。
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あや(プロフ) - ぜひ!ぜひ!ぜひ!続きを!!更新待ってます!! (2018年8月5日 22時) (レス) id: 5116ee690c (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - ☆ルナ☆さん» あと少しですがお付き合いください!(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年11月29日 23時) (レス) id: fd69086671 (このIDを非表示/違反報告)
☆ルナ☆(プロフ) - キュンキュン/////(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年11月29日 0時) (レス) id: 915f053575 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - Cさん» コメントありがとうございます!!これからもキュンを追求していきます…! (2017年11月24日 18時) (レス) id: 2a7f43fe4e (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - 冬春@アバ小説更新中さん» こっちも嬉しいです…!これからもお楽しみください〜! (2017年11月24日 17時) (レス) id: 2a7f43fe4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タバタ | 作成日時:2017年11月6日 15時