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それから毎日、そうやって過ごしてきた。
Aが怖くならない様にと、ずっと中也は寄り添ってきた。
そばにいたんだ。
「…」
中也は目を擦りながら、重い体を上げた。
気が付けば、無意識のうちに眠っていたらしい。
かなり、懐かしい夢を見た気がする。
目の前のAを見ればぐっすり眠っていた。
「もう、俺がいなくても寝れるようになったんだな。
暗闇は怖く無くなったんだな。
ちゃんと話せるようになったんだな。」
中也は目を細めながらAのことを撫でた。
「成長…したんだな。」
中也は少し心苦しいく思い、それでも、罪悪感と共に寂しさ、嬉しさ込めた。
___『ありがとう!中也!大好きだよ!』
「えっ」
目の前からAの声がした気がした。
中也の口からは情けない声が漏れた。
然し、Aは未だ眠っている。
空耳だろうか。
それでもAに背中を押された様に感じた。
「おう。
俺も成長しなきゃな!」
中也は満面の笑みを残して部屋を出ていった。
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作者名:花蓮 | 作成日時:2019年12月31日 11時