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初めは羊の奴らも警戒していたが、俺が紹介したら皆良くしてくれた。



名前はAっていうらしい。


親に捨てられて身よりも無い、行く宛ても無いままずっと呆然としていた。



そして、異能があるらしい。


「美しき嚮後に」っていう未来をみると言っていた。




ボサボサの髪をとかして貰い、しっかりした服を着せて貰った。



気が付けば夜になっており、温かいご飯を食べさせた。




ご飯を一口食べた瞬間Aは赤面させながら涙を流し、黙って駆け込むように食べた。






「(余っ程腹減ってたんだろう)」





俺はソファで寝る準備をして、Aは寝床で寝る様にした。




部屋を暗くして“おやすみ”と俺が呟く。



然し、数秒後Aは立ち上がり俺の方へ来た。





そして、Aは黙って俺の腰に腕を回した。




「どうした?」




その腕は震えていた。



『暗いのは…怖い…』




何かトラウマでも有るのだろうか。凄く怯えていた。



俺はAの頭を撫でる。



「一緒に寝るか?」



そう言うとAは顔を上げ、一生懸命頷いた。



Aと俺は寝床に入る。



Aが俺をギュッと抱き締める。


俺は優しく包み込むように抱擁した。




それに安心したのか震えを止め、Aは眠っていた。

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作者名:花蓮 | 作成日時:2019年12月31日 11時

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