大切だと伝えるには心苦しい (ページ13)

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_歩み寄る影はひしひしと…。

｢ポートマフィアは狗はもうそろそろ引っ掛かるよ…罠にね。

態々この日の為にヒントを残して上げたんだ。易々と見逃しはしないよ。｣

銀髪の前髪の隙間から紅蓮の瞳が覗く。

端麗というべきか…体格に恵まれている。

花の目の前にいるのが“ルト”と名乗る女だ。

｢貴方はあの方から、どういうお告げで来たの？｣

｢疑っているのかい？｣

一瞬だけ花は睨みつけ、ため息をする。

｢いいえ。私はあの方から仲良くするようにと言われたわ。

だから、貴方の事を知って置いた方が良いと思って。｣

ルトはニヤリとせせら笑う。

｢君はあの方に忠実なのだねぇ。

私は、ポートマフィアに怨恨があるから組んでいるのさ。

後は…あの方の首をとるため…｣

花は目開いた。

その顔を見てルトは安心させるように笑う。

｢イッツジョークだよ。

これからの任務に肩の力を抜けさせようと思って｣

｢逆に肩の力が入ったわ。

達が悪い。｣

｢だから、警戒しないでくれよ。｣

｢別に｣

2人は黒いフードを深く被り、夜道を歩き始めた。