孤独な道化師

14. ページ17

Aside＿




『私は……。』


「…？」


『私は、この世の中が大嫌いだ。』


「…は、？」


『…いきなりなんの話だ？と思うでしょう。でも…聞いて。』


「…。」




＿＿私はこの世が大嫌いだ。

とても憎い。恨むほどに。


私は7つ、8つの頃、子供の癖にこの世を壊したいと思った。

でも、直したいとも思っていた。


ボスを中心とした組織の目標は平和な世の中を作ること。

だからボスのもとに下った。

だが、君も知っている通り、我々の組織は人を殺す。


私の願いは、儚く散ったんだ。


私の想いで世を変える事はできない。

そういう運命なのだと。


私は、生きる意味を完全に失った。

諦めたんだよ。私の希望を叶えようとする事を。

私は違う誰かの希望を叶えようと思った。

その誰かの希望が叶うと同時に、この世から去ろう。と。



…この意味がわかりますか？





「…？……なっ！まさか…！」


『頭の回転が早くて助かります。』


「…はぁ、俺はお前をｺﾛさないし、俺のアジトでﾀﾋなせない。
俺の居場所をお前の死に場所には絶対にさせない。」


『……ふふっ、そうですか。』




本音を言った。

これで私の負けだな…。

でも、何故か悪い気はしない。




「その答え、気に入った。」

『…ふっ。』

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