13. ページ16
Aside_
「はぁ…本来ならここで交渉決裂だ。」
『…そうですか、』
「だが、お前には素質がある。俺はこんなんで引き下がりたくは無い。」
『…はあ、それで…?』
「お前が俺のアジトに来てなんの得がある?お前の望みは?」
『私の…望み?』
「あぁ。もしその答えを俺が気に入ったら交渉成立だ。」
『…。』
「ないのか?」
『…ありますよ。』
「っ…へぇ…驚いた…。」
『…はぁ、』
気に入ったら、ねぇ…。
気に入らなくても成立させる気だろう。
でも、返答によっては扱いが変わるかもしれない。
主導権が彼の手にあるのは癪に触るが、絶対条件が揃っているある彼には私は勝てない。
だが、気に入った答えを言うだけで交渉成立するのだ。
これはこちらにとっても好都合だ。
気に入った答え……私には、彼の気に入る返答なんてわからない。
一目で人の性格や生活習慣もわかるはずが、彼と話していてもよくわからない。
どうせなら、本当のことを言ってしまおうか。
もう、それでいいかもしれない。
私の顔に張り付いた、自分ではもう取れない仮面をとれるのは、きっと…
彼なら、私の嘆きを…きっと…
私を…
私の心を救えるのは___。
3人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おとひび(プロフ) - ろろさん» わぁありがとうございますっっ!!すごく励みになります!了解です書きますっっ! (5月2日 20時) (レス) id: 7349489dec (このIDを非表示/違反報告)
ろろ - なんだかものすごくわくわくします!!!是非続きを書いてくださると嬉しいです🥹🥹 (5月1日 22時) (レス) @page17 id: 4cf545d201 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おとひび | 作成日時:2023年10月14日 21時