39、目覚めぬ少女 ページ41
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射抜くような其れは己を私の瞳孔に押し込むかのように此方を覗いている。其れは水の底のようにゆらゆらと揺れていた
深淵のような碧が聢と私を捉える
瞬間、頭に殴られたような衝撃が走る。私はこの光景を何処かで見たことがあるような気がした
何故かは判らない。いつかは判らない。然し
深淵の底で何かが燃えるのを見た。
傾いていく碧が色を変えながら金色に輝く
手を伸ばそうとするも躯は動かず、掠りもせずに彼女は熟した果実のように落ちていった。
喉から乾いた音が鳴った。
残された私は疼くような頭痛に苛まれながら動くことも儘ならなず、小さく「
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「お早う、大丈夫？」
「……うん」
朝から気分は最悪だった。昨日見た光景が悪夢のように頭から離れず昨日は殆ど眠れなかった。お陰で頭痛が酷い
隣で敦君が心配してくれるが、昨日少女を守る為に川に飛び込んだ彼の方が疲れている筈なのに、突っ立っていただけの私の方が体調が悪いのは流石に貧弱すぎる。私。
「あの娘、まだ起きてないの？」
「うんそうなんだ。……心配だよ」
過去に彼女が起こした事件の資料を見ながら聞いた。医務室で眠る彼女は界隈では名の知れた暗殺者らしい。慥かに資料には昨日の車内のように切り刻まれた事件現場が載っている
「目が覚めると善いんだけど」
敦君はそう云うが私はそうは思えなかった。
彼女は司令を完遂できず探偵社に身柄を確保されたということになると、マフィアに戻ったとて彼女の処分は相当な物になるだろう。そして軍警に引き渡されれば死罪は確定
なんとかしてあげたいとは思うが、目覚めたところで如何なるかは判っている
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「すまんA、頼みたい事があるのだが」
穏やかな昼。ぼんやりと少女が目を覚ますのを待っていると国木田さんが私を呼んだ。少々お怒りのようだった
「太宰が一向に出社せん。悪いが捜してきてくれないか」
「あれ太宰さんまだ帰っていないんですか」
給水機から水を出しながら聞く。流石に昼頃には帰るだろうと思っていたが連絡もつかないらしい
「判りました。取り敢えず横浜近辺を捜してみます」
頭痛薬を水で流し込み、私は横浜に繰り出した
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しじま(プロフ) - しじみさん» はわ…コメントありがとうございます…！！最初しじみ様のお名前拝見した時私の名前と似ていて一瞬困惑しました笑 面白いだなんて…お褒め頂き光栄です、めちゃ励みになります！更新お待たせしてしまう事もあるかと思いますが今後ともよろしくお願いします♡！ (2023年4月6日 12時) (
レス) id: 56a96b1c08 (このIDを非表示/違反報告)
しじみ - めっちゃ面白いです！！！ (2023年4月6日 11時) (レス) id: cb27ff8610 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しじま | 作成日時：2023年2月25日 12時
