6：なにもない ページ8
その日を境に、私の生活は激変した
私が教室のドアを開けると、静まり返る教室。
そして、まるでいないような扱いをされ、
「…っ痛」
授業中、先生の目を盗んで何かを投げられ、
足をかけられて、転んだりしてさ。
＊
____ﾊﾟﾝ
「…っ」
「なんてことしてくれたのっ！！」
私の前で、悲鳴を上げるように叫んでいる女性は、母だ。
母に叩かれた右の頬が痛い。
いつもは仕事で遅いはずだが、私の帰りを待ってたのだろう。
「私のキャリアに傷つけて！…恥ずかしくて近所もろくに歩けないわよ…っ」
お母さんは仕事服であるスーツに身を包み、いかにも仕事ができそうな容姿だ。
そんな、プライドの高い母は、私を一人で育ててくれた
「今まで、どんなに苦労して育ててきたと思ってるの…」
そんな母が、消え入りそうな声でそう言った。
＿＿＿”ごめんなさい。”
私は、それしか言えなかった。
＊
家でも、
学校でも、
私に居場所なんてない。
だったら、せめて
バスケだけは。
これだけは、
私から
奪わないで＿
＿”悪いな、椎名”
＿＿”お前のことは、信じている”
＿＿＿”でも”
＿＿＿＿”お前がいると、部活の空気が悪くなるんだ”
＿＿”だから、部活をやめてくれ”
そう言い渡された退部届を渡される
「……はい。」
先生がぼやけて見えるのは、
私が泣いているから。
こうして、
私には、何もなくなった。
＊
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ミユウ - むっくんの作品もよかったけど、こっちも好き！なんか主人公が最後には報われるようなやつ。本当書くの上手だね！ (2015年5月3日 21時) (
レス) id: f62038dd2e (このIDを非表示/違反報告)
(*￣ー￣) - 毎回楽しみにしてます!! (2015年5月2日 22時) (レス) id: 639f544728 (このIDを非表示/違反報告)
水島リツ(プロフ) - 月葉さん» 楽しみだなんて…とっても嬉しいです！更新頑張ります (2015年3月16日 19時) (レス) id: 1b884eaa7e (このIDを非表示/違反報告)
水島リツ(プロフ) - だるさん» ありがとうございます＾＾頑張ります (2015年3月16日 19時) (レス) id: 1b884eaa7e (このIDを非表示/違反報告)
水島リツ(プロフ) - kibukibuさん» でしょう？最近この言葉聞いて思いついたんです！ (2015年3月16日 19時) (レス) id: 1b884eaa7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水島リツ | 作成日時：2014年12月1日 23時
