ヒロインなんて、なりたくない。４

91話　<ちょこっと番外編> ページ11

ここでちょっと雰囲気違うのぶっこみます。←

eighty-nineの、菜穂ちゃんが飛び出していった後の話です。

ちなみに、若武かっけぇ!!っていいながら書いてました笑 ですが、カッコいいだけで終われないのが若武くんですよね。

番外編、お楽しみください。


＊＊＊


No side

　菜穂が勢い良く飛び出していく。

　残されたものは、和臣を一斉に冷やかした。

　貴和は、ひゅうっと尻上がりの口笛を綺麗に吹いた。回りも続けて、ニヤニヤと笑いながら和臣に近づいていく。




「若武、かっけぇっ」

「あんなにモジモジしてたお前が、ねぇ。」

「やっるぅ」




　言葉では褒めているが、からかい目的のものであるということは、和臣もとっくに気がついている。

　10年以上の仲だ。




「……。」




　黙り込んでいる和臣。

　キレて黙秘しているのか、と疑い、少し焦る一行。それも含めてからかおうかなんて考えるのは…翼と貴和くらいだ。


　忍が興味本位で、俯きがちの体勢で黙っている和臣を覗き込む。




「……っ！！」




　目をこれでもかというくらいに大きく見開かせた忍は、一瞬呆然と動きを止めた後に噴き出した。

　他の連中も、興味津々に顔を見る。

　そして、忍と同じように全員が笑い出した。

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