#290 しんじてる ページ45
Aside
あ:「僕にはとてもそうには見えない。」
まあさ、そりゃあそう思うよね。
当たり前なんだけどさ、そう思うのが。
それでも私は朔を信じたんだよ。きっと朔だって分かってるって、そう思ってるんだよ。
朔はそんな人じゃないって思いたいんだ。
『あ、そう。ならいいよ。翔兄ちゃんはそう思うんだね。でも、私は朔を信じてるから。翔兄ちゃんがなんて言ってもそれは変わらないし、私は意見を曲げるつもりはないから。』
これでも少し優しい言い方をしたつもりなんだ。
あ:「………そ。ならいいよ。ばいばい」
あーあ。帰っちゃった。
『ごめん。本当に。』
朔:「え?」
『翔兄ちゃんも悪気があったわけじゃないと思うんだ。だから許してあげて?』
朔:「あ、えっと…。うん。ボクもなんかごめんなさい。空気悪くしちゃって。ボクが悪いのに。ボクがあんなことをしなければ誤解だって生まなかっただろうから本当にすいません。」
『朔が謝らなくてもいいよ。こちらこそごめん。』
翔兄ちゃんの背中を目で追いながら朔に謝った。
〜〜〜〜〜〜〜
天月side
ああ。あんなこと言うんじゃなかったのに。
そういうつもりじゃなかったんだよ。あんな風に冷たく言う予定はどこにもなかったのに。
どうしてあんなことを言ってしまったんだろう。
別にAのことを信用してないわけじゃない。
Aが信じている人のことをとやかく言うつもりはないんだ。
でもさ、そこにいるのは僕でありたかったな。僕がAの近くにいたかったんだよ。
一番信用されてる人でありたかった。
Aの一番になれないことなんて分かってるんだ。でも、一番になりたかった。
君を、君だけを照らす月になりたかった。
君にほかの光を当てたくなかった。
別に朔が嫌いなわけじゃない。ただ、僕だけがあそこに立ちたかった。
君のそばにいたかった。
あ:「ああ。なんでこうなっちゃったんだろうな。」
そんなことを言ってももう駄目なんだけどさ。
僕がいないところで新しい月を見つけたから、それが嫌だったのかもな。
Sou:「大丈夫ですか?天月さん。」
ああ。Souくんか。
『Souくんか。』
Sou:「何かあったんですか?」
『……僕がAにとって信用されてる人でありたかったんだ。無理なのは知ってるんだよ。でも、そう願ってしまう僕は最悪なやつなのか。あんなひどいいい方しなくてもよかったのに。僕が悪かったんだ。』
ああ。全部言ってしまった。
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華奈(プロフ) - 81さん» 本当ですか?それは書いてる身としては結構よかったです。感動っていうか共感っていうか、そういうもので感情的にできたりできてうれしいです。(何を言っているのか分からない) (2018年10月1日 16時) (レス) id: c708660bae (このIDを非表示/違反報告)
81 - 290話の天月さんサイドのところで泣いてしまいました( ;∀;) (2018年10月1日 16時) (レス) id: 7978039c6d (このIDを非表示/違反報告)
81 - いつか作者様も歌い手さんのライブに行けたら良いですね!上からっぽくてすみません(^^; (2018年10月1日 16時) (レス) id: 7978039c6d (このIDを非表示/違反報告)
81 - イラスト、綺麗ですね! (2018年10月1日 16時) (レス) id: 7978039c6d (このIDを非表示/違反報告)
華奈(プロフ) - 81さん» wwwwwwそうなんですかww笑い止まんなくて困ってますwwwwwwww (2018年9月24日 11時) (レス) id: c708660bae (このIDを非表示/違反報告)
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