【WT】歓楽街のワンナイト【ホストパロ】

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「……写真撮って良い？」

「あの、それよりお金……」

「お金は気にしないで。俺に付き合ってくれたお礼みたいなものだし」



可愛いと言われながらカメラで連写される。

こんな高いドレスを着せてどんな店に行くのだろう、と思っていると、いつもは絶対に行かないようなイタリアンレストランに着く。

実況町しか行き来していない私にとっては高級住宅街が近くにあるビルが多く並んでいる、まるで上級国民になったかのような錯覚を覚える。元々実況町も都内にあって、綺麗なのだけれど。この街はとても夜景が綺麗だ。

普通な顔でイタリアンレストランに入っていくきんときさんに遅れずについていく。待って私テーブルマナーとか分からないんだけど。

そんな私の不安げな顔を読み取ってくれたのか、「1番奥の席でお願いします」と目立たない席に連れて行ってくれる。

ガチガチに緊張している私は勿論ご飯が喉を通るとは思えず、きんときさんにお願いして店員さんを呼んでもらってスマートにパスタを頼んでもらう。



「こんな所まで来てくれてありがとね、A。本当は実況町でも良かったんだけどさ、知り合い一杯居るし。それなら行きつけのところが良いかなって思って」

「いえ、……それよりお金。先程も貸してもらったし……」

「だから、大丈夫だってば。俺の方がお金持ってるし。何ならAの事専業主婦に出来るんだよ？大丈夫、ちゃんと俺一途だし」

「あはは、ホストで一途ってどういう事です……か……」


そう笑い飛ばそうと思ったのに、先程残業中の説明をした時のきんときさんのような殺気が私に直接浴びせられて動けなくなる。早く此処から逃げ出せないかと汗をかいていると、「は？ねぇ、何で此処にきんときとAが居んの……？」と震えた声が聞こえてくる。


「【なかむ】？何で此処に居るの」

「……それはこっちの台詞なんだけど。俺は姫に教えてもらったから来たの。それで、お前等は何で此処に居るの」

「あのさ、その姫ってまおちゃん？」


そんな修羅場になった瞬間にパスタが私達の所へ運ばれてくる。
……助けてくださいご飯が喉を通りません。







ーー


13話まで書いた作品がバグか何かで何故か消えました。
なので覚えてる範疇で書きますが、内容が一致しない場合があります。

10→←8

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