【WT】歓楽街のワンナイト【ホストパロ】

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此処はネオン街、実況町。歓楽街といわれる所は少し治安が悪くて、それで居てお洒落な街は一度行ってしまえばもう元の生活に戻れなくなってしまう。

そんな私は、実況町の奥にある大きなホストクラブ、【White Tails】で働いている黒服である。その中でも人気ホストである6人の専属黒服となっている。オーナーには勿論良いと言われているし、私もこの6人に貢いでいるので良いのだ。ちなみにこの6人は店の看板名前をとって【白尾】と呼ばれている。

一度友人とこの場に行った時に、私は【シャークん】というホストに見染められたのだ。友人も一緒に働くという条件の下で契約をした、一応黒服だったのだが、残念ながら私のように白尾に見染められなくて、私に怨嗟を感じながら辞めて行った。

もうその頃には私は白尾にどっぷりと浸かっていて、いつのまにか私はリーダーになっていたし、友人は1人消えたけれどまあ良い。なんて考えながら仕事をしているとからんからんと裏口の扉が開く音がした。


「おはよう！！A、早いね」

「おはようございます、【きんとき】さん。きんときさんこそ早いですね」

「もー、敬語もさん付けも良いのに。本当に律儀だなぁ」


この人は白尾の1人であるきんときさん。きんときさんは顔が良くて声も良くて喋りも上手い。偶に歌を歌っているのが裏側にも聞こえてくる。普通に上手だし、何故か仲間内で私も連れられてカラオケに行った事があるし、アフターで女の子とも行った事があるだろう。めっちゃ上手かった。

そしていつも開店10分早く着いてくれるきんときさんは真面目なのだろう。丁度に着いてくれる人達が多いが、その中でもきんときさんは早く来てくれる。

ぶっちゃけ、ホストの人数に比べて逆が沢山来るのでこうやって暇な時間に来てくれるきんときさんにはとても助かっている。


「今日はビジターの予約はあるの？俺、今日は9時からずっと直接指名されてるから其処には行けないんだ。ごめんね」

「今日はまだ特には。9時から空いてないんですね。了解です」

「ありがとう。でも、Aの指名なら仕事放っぽり出して行くよ。俺、Aが本命だから」

「えっ、それは嬉しいんですけど、流石に私もきんときさんも怒られるので今度内勤の仕事が無い時に予約して指名させていただきますね」

「さっすが俺らの限界オタクのA！前は【きりやん】に掻っ攫われたから今度は俺だからね？約束」

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